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F-15 イーグル (マイクロエース 1/144)

  by 加藤 寛之



 旧LSのキット。F-15初期の形態で、背部のエアブレーキは大きいものの整形は素直でフィンがついていた当時の形になっている。ハセガワが1974年夏に72サイズで原型機を発売、その後に改修して再発売したキットと同じ時代の形態ということだ。今回組んだ製品は金型がアリイに移ってからのもので、箱絵は1976年にキース・フェリスがデザインした、いわゆるフェリスカモフラージュになっている。この塗装も初期っぽくていいのだが、やはり私にとってイーグルは青。今回も迷わずエアスペリオリティブルーにした。長く本Web誌を読まれている方は「またか」と思われるだろうが、「また」なのだ。私は何度でも作る。

 モデルアート№236『F-15 EAGLE』をみると、クラウン、オオタキよりも良いとしたうえで、主翼のコニカル・キャンバがないこと、機首側面形状、風防などに多少の不満がある、としている。私は、主翼上面が平らで下面で膨らんでいることの方が気になるが、これは改修不可能。だからモデルアート誌の評者は「コニカル・キャンバがない」としたのみで指摘しなかったのだと思う。キット評は「プラモデルって楽しそう、作ってみようかな」の気持ちが出るように書くもので、キットの欠点を指摘すればよいのではない。



 さて、主翼のコニカル・キャンバは見栄えに影響するので、軽く雰囲気をだすことにする。1枚モノの主翼下面の前縁近くに、前縁から5mmほど離れたところにノコを入れて深い溝をつくり、グイっと下方へ折り曲げる。バリバリと割れるが気にしないで瞬間接着剤を多めに流し込んで固定。これをガリガリと丸みをつけて削れば上面の形が完成。下面は簡単にパテで埋めてOKとする。下面は見えないから、テキトウでいい。
 機首側面形状に私は不満ナシ。そのままとする。
 風防はどこが不満なのか書いてないけれども、第一風防の幅が広いということか。そこで下辺の窓枠ギリギリで前方に向かって狭くなるように軽く削ってみた。すごく感じが良くなった。これはハセガワの72サイズ原型機キットにもみられる課題だ。そうはいいながら、肝心な接着時に全体が少しだけ左に寄ってしまった。まあ、いいや。
 もう一つ改修したところは、風防内。穴もないし座席背部の形もなく、ホントに平ら。そこでランナー片からそれっぽく工作して貼り付けた。穴は開けなかった。
 このキットで丁寧だな、と思ったことは、機首内部にランナーを切っていれて錘にしてと書いてあること。プラモデルはこのような留意記載が重要なのだ。ランナーならばそこにある、コックピット造形がないから入れることに支障がない。立派な考え方である。
それ以外は、パーツ接着で隙間を生じないように組んでいけば大丈夫。脚類は接着台座が板状でとてもいい。収納庫再現よりも堅固で安定した接着、この見識がすばらしい。おかげで組んだあとで機体が傾くことがない。主脚前方のカバーが開いている実機写真は見ないが、気にしないでキット指定のままで組む。



 塗装は、青く塗った以外には、ごく僅かな墨入れと、さらに凸部分の峰にちょっと白を加えた青をスッと塗ってメリハリを強調したこと。これは微妙なので写真では分からないと思うが、とても効果的な方法だと思っている。
デカールは劣化が始まっていたが、まあ支障なし。大きさや指定位置に疑問があったが、素直にキットのままに貼った。楽しかったのは、オマケがあったこと。「NAVY」はどこに貼るのかと思ってしまった。最後に光沢スプレーをぷ~~~~として完成とした。

 楽しく出来ました。またまた青いイーグルの完成です。大小あと4つくらいは確実に初期タイプのキットを持っているので、またそのうちに作りたいと思います。


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