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Go229 V7 (PMモデル 1/72)

  by 加藤 寛之



 『飛行機模型スペシャル』№38はステルス機特集で面白かった。造形村のHo229も収録してあり、骨だらけもなかなかいいな、と思った。とはいえ、私は簡単が大好きで、“ホルテンか…、PMモデルのGo229のキットが買ってあったナ”と思い、作ることにした。「Go」は製造会社ってことだから、同じ飛行機だ。最近に入荷のPMモデル製品はデカールというか塗装指示が面白く、この製品も架空塗装が2つ入っていた。「V7」と書いてあるけれども、とてもそれほどの精密さはない大雑把なキットでパーツは極端に少なく、手軽に全翼機が出来上がる。機体全体は上下分割で、それに椅子と円錐形のエンジン後部パーツを入れて接着。それに脚周りを付け、風防を接着すれば完成できる。
さて、半世紀ほど前、プラモデルが子供のおもちゃからようやく脱皮するころに「デッチアップ」という言葉があったことを記憶されているだろうか。偽装工作で実機っぽくでっち上げることだ。今回はこれで造形村製品に対峙したい(無理、ムリ!)。



  <その1:主翼の捻り下げを再現> 機体内面で機軸に直角に、フラップ付近から外側にやや深い筋彫りを入れる。上下左右で4本を彫り込む。この筋彫りから後縁側を、ギュギュット上に曲げる。つまり、前縁を捻り下げるのでなく、主翼の後半分を持ち上げて、そんな感じにする。プラの弾性があるので曲げても半分程度戻ってしまうが、なんとか上下を接着すると、全翼機らしい翼の形っぽくなる。さらに前縁上面部分を翼端に向けて軽く削り、捻り下げ感をだしておく。
<その2:主翼の後縁をシャープに> なんとなくモヤ~~と厚いので、上面の動翼部分の後縁部分をガリガリと削って曲面感をなくす。たいしたモールドはないので、ガリガリやって、テキトウに再現しておく。尻尾部分も、カッコよく削る。
<その3:吸気・排気口の整形> これは丁寧に整形。実機にこだわらず、キットの状態優先で整形する。きれいになっていれば、似ていなくても全然おかしくない。
<その4:表面デテール> 上等な塗装図が入っているので、これに似せて筋彫りを追加。キットの形と塗装図は一致しないから、テキトウにやる。造形村の製品はエンジンナセル部分に帯があるので、薄いプラ板を貼ってみた。それっぽければ、大丈夫。
<その5:コックピット&風防> 椅子にシートベルトを描いた。上から見えるところに凸をプラ板で組んでデッチアップ。いつもの私は黒塗りでオシマイだから、相当に丁寧に工作したことになる。風防はキットの枠位置が全然それっぽくない。幸いにモールドが消えかかっているので、それらしく塗ってゴマかすことにした。
<その6:脚カバー&タイヤ> キットパーツを整形するより、自作したほうが早そうなものは、プラ板で作った。タイヤは接地部分をちょっと切って、重さでへこんでいるようにした。簡単な工作だけれども、見栄えがする。
<その6:機銃、ピトー管、モラーネアンテナ> 機銃は伸ばしランナー、ピトー管はしんちゅう線。モラーネアンテナは…下面で見えないからテキトウに作った。



 塗装はキット指定の一つだが、そもそも架空。そこで直前に作ったMe262Bの色に近くしてみた。排気口後方はキットの梨地仕上げを活用したもので、黒を下地に銀をドライブラシ。梨地のガタガタが面白い表現にしてくれる。塗り終えたら、全体に光沢スプレーをかけて表面をなだらかにしてからデカール貼り。キット指定にこだわらないで貼った。その後に再度、光沢スプレーをかけてデカールの浮きを抑えた。

 完成。PMモデルのお手軽さが、むしろイイ感じにスッキリしている。主翼の捻り下げ風とタイヤの切り落としも、それなりに効果をだしている。私はこれで充分。 



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