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特集 ドイツ機

ドルニエ Do17E (エアフィックス 1/72)

  by 老人とプラモ

 Do17は高速郵便輸送機との名目で開発され初飛行は1934年ですが、高速度を狙うための細い胴体から「空飛ぶ鉛筆」とあだ名がつきました。その一方、上翼構造の胴体は逆三角形の断面で、しかも左右一体の主翼桁が胴体を貫通しており、そのために搭載量が小さく、貨客室が分断される などから翌1935年10月のルフトハンザ航空の審査に落第。それでも軍備拡充を目指すドイツ空軍から高速爆撃機として開発続行となりました。 
 Do17Eは爆撃機として最初の量産型です。爆弾搭載量は500kg、機首は爆撃手のための透明風防、尾翼は後方射界のために双尾翼とされました。



 真横から見ると「空飛ぶ鉛筆」と言われた細い胴体。BMW VIエンジンの排気管はナセル横に無造作に穴をあけただけ。



 エアフィックスの古いキットはエンジン内側の翼厚が少し厚すぎるようですが、実機の写真も正面から見ると高速機にしてはDo17の主翼の厚さは相当なものです。Do17の開発時期は高速度に対応する空力理論と高強度の薄翼の実現技術がまだまだ黎明期であったようです。ついでながら操縦席右側に前方に向けて据えられた機銃はスペイン内乱に出動した際の戦訓(真っ正面からの敵機を追い払いたい)によるものだそうです。



 プラモのメリットの一つは完成後に、いろんな方向から眺められること。この角度からはDo17の操縦者は後方の視界が非常に悪い事が判ります。これでは後続機は高度差を付けないと編隊は組めません。このキットの欠点でもある胴体とキャノピーの段差もバレバレです。



 実戦的な爆撃機としてはチグハグな面のあるDo17Eですがナチ空軍初期の三色迷彩の姿はなかなか粋な新鋭機の雰囲気があります。 




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