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ワイルドキャット Mk.Ⅳ (フロッグ 1/72)

  by 加藤 寛之

 フロッグというブランドの活動停止は1977年だという。このキットは箱入りでなく袋入りだった。私はこれを、いつ・どこで入手したのか、まったく記憶がない。数年前に倉庫を整理したときに発見し、出しておいたものだ。



 組む。
この時代らしい単純な構成のキット。エンジンカウリングは胴体と一体で、前端をパコッと接着するところがちょっと珍しいくらい。バリを取り、接着面を整えて組み進めればOK。
留意点は2つ。垂直尾翼周りが、やたらと厚い。モールドを無視して、ガリガリと削った。もちろん、断面形がどうのこうのまでは、気にしない。
水平尾翼は、そのまま接着すると左右のバランスがマズい。エレベーターの線を基準にして接着部分の角度を調整してみた。
胴体下面にある小窓は、いつものように胴体側のプラの厚み部分と、透明パーツの窓周囲を黒に塗っておく。胴体内部も黒にして影で暗い表現にする。これで組むといかにも下面にある窓になって、スッキリと見える。
それ以外は、排気管とか垂直尾翼の小さなアンテナ柱を作り変えた程度。ほぼキットのまま組んだようなものだ。 



 塗る。
説明するようなことは、特にナシ。深い溝になる部分に軽く墨入れをしてから、凸部分にちょっと白を加えた色をちょこっと塗って、メリハリをさらに強調したくらい。後者は言われないと分からないくらい僅かな面積だし、テキトウな作業なので、1分もかからない。
デカールは使用の限界を超えていた。だが、黄色の縁のダカールをわざわざ購入するのももったいない。そこで、ハセガワ・デカールを出してきて、主翼上面はそれを、胴体は貼り重ねることでごまかした。主翼下面は、キットデカールのままで、そのために星の白が黄ばんでいる。下面は見えないから、それでいいのだ。
「ハセガワ新聞」第16号(昭和55年1月)によれば、ハセガワ・デカールの正しい商品名は「ハセガワ・オリジナル・デカール」らしい。各種あったが、第1回発売の6種は1980年春だったようだ。その6種に米軍マークはないので、使ったものは、まあ、それよりも今に近い製造年のはず。
最後にコーティングのためのクリアーをかけて終了とした。



 さて、完成。フロッグにしてはつくりが細かい方だと思うが、もちろん今日のレベルではなく、ほんわかムードでいっぱいだ。でも、それが妙にいい。プラモデルとして個性があって面白い。
作ってみて思うことは、なんとなくこのキットのパーツに似ている他社キットがあるように感じたこと。もしそうであれば、後世に影響をもたらした製品だということになる。


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