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アブロ アンソンMk.1 (エアフィックス 1/48)
by 田口博通 Hiromichi Taguchi
エアフィックスからまさかの1/48完全新金型で発売された話題の アブロ アンソンです。今頃になって新金型で発売されるという機種選定が意外に感じますが、アンソンは地味ですが英国人にとっては忘れえない有名機のようです。
1960年代のプラモデル黎明期にエアフィックスから1/72のつたないアンソンが発売されておりましたが、それがまた ものすごい出来で形にするだけでも大変な苦労を経験されたオールドモデラーもおられることでしょう。近年はスペシャルホビーから1/48アンソンが発売されてはいましたが これもなかなかの難物で完成までたどりつけたモデラーは果たしてどのくらいいたことか、、
という具合で 生きているうちに 純正エアフィックスの新金型1/48アンソンに出会えるとは思っていませんでした。プラモデル趣味冥利につきます。
実機について
アブロ アンソンはイギリス空軍に1936年に就役した最初の単葉・引込脚の飛行機です。
胴体、主翼とも鋼管骨組みにファブリック張りの構造で 速度は低いですが、第二次大戦では海峡哨戒から危険な敵地内輸送まで縦横無尽に活躍しています。敵陣に忍び込むスパイを主役にした映画ではライサンダーと並び 必ずといっていいほど登場するスター機であります。
実用性、信頼性に優れており、実戦部隊では「忠実なアニー」と呼ばれて親しまれ、総生産機数はなんと11,020機と多く、戦後の1968年まで幅広い用途に使用されています。
<キットについて>
エアフィックスから新金型でリリースされた1/48キットは素晴らしい完成度で、古い1/72キットと比較すれば天と地の開きがあります。とにかくスタイルが抜群。窓の透明度も抜群。さすが実機を持つ本国製です。
モールドは 胴体と主翼のファブリック張りを再現した素晴らしいもので、勘合もばっちりでした。
さらに鋼管骨組みのコクピット構造を余すことなく再現しており、そのメカニック感もたまらないキットとなっていました。
箱絵
デカールは印刷もシャープで余白もほとんど無い良質なもので、箱絵となっているNo.500Sq機など3種のマーキングが収録されています。
デカール
詳しいニューキットレビュー製作記事は ただいま発売中の月刊航空情報2023年8月号に掲載されていますので、書店でお手にとっていただければ幸いです。
航空情報 2023年8月号
組み立ての注意点
鋼管骨組みのコクピットやエンジンを再現しているため、部品数はかなりの多さですが、各部品の勘合もよく、組み立て説明書がわかりやすいので、完成は容易です。
鋼管骨組みのコクピット構造は部品数も多いので シートや計器盤なども床に接着後に面相筆で塗装する方法をとりましたが、その方が簡単でした。コクピットの塗装はMrカラー364 エアクラフトグレーグリーンを使用。シートは完成後にも窓が大きくて良く見えるのでアクセントになるように、派手な茶色(Mrカラー)としてみました。コクピットのメカニック感が半端なく これだけでも一作の価値ありです。
窓枠が多いので透明部品のマスキングがポイント。
エンジンは前部だけでなく、集合排気管まで再現された素晴らしいものです。カウリングは3分割でエンジンにかぶせる構造となっており、機体塗装後にカウリングを後付けするのは難しく、塗装工程順は要注意です。
エンジン架は主翼上下接着前に組み込みます。
上部銃座です。透明部品のマスキングが面倒ですが、ここは辛抱一徹。
その他、エルロンと方向舵は別パーツとなっており、可動状態の再現も可能です。
塗装
塗装については詳細なカラー塗装図が付属しています。今回は箱絵と同じ塗装を選びました。
下面はシルバーを艶消しにしてスプレーしました。
上面はMrカラーNo369ダークアース、No361 ダークグリーンを使っています。Mrウエザリングカラー グランドブラウンでスミ入れとウエザリングをしてデカールを貼り、フラットクリアでコートしました。
完成
脚やアンテナなど小物を慎重につけて完成です。
1/48双発機なのでそれなりの大きさがありますが、2週間程度で完成。さすがの新金型キットで、ストレスも少なく、完成できました。地味ですが、異彩を放つコレクションの一機となりました。
満足、満足
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