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温故知新シリーズ 第75弾

雷電21型(日模 1/72)

  by ヒサマロ



 どうも、ヒサマロです。今回の温故知新シリーズは今はなき日模の雷電を取り上げさせていただきます。このキットは1960年代の中頃に発売されたものでタミヤの雷電と競合していました。
特筆すべきはリベットを含め全面凹みモールドの美しさです。現在の目で見ても何ら引けを取りません。恐るべし日模。とは言ってもバリは結構あります。また、胴体部分にはヒケも目立つのでここは制作前にパテできれいに整形しておきます。この時代らしく脚の引込、キャノピー、エルロン、ラダーなどは可動式となっています。総パーツ数は34です。 ボックスアートはこの時代にはお馴染みの橋本氏によるものです。



 それでは早速作っていきましょう。
まずはコクピットからですが床板にシートと操縦桿が一体になったもの、パイロット、計器盤、防弾板の4つで構成されています。この時代のキットは座席とパイロットのみといのが普通でしたがここも中々やるなと言う感じです。残念ながらパイロットの出来はお粗末なので今回は割愛いたしました。適当にグリーンと黒で塗っておきます。ラダー差し込んで左右の胴体を接着します。合いは悪くありません。
カウルフラップ部分が何故か一段凹んでモールドされていますがここはこのキットの味と割り切ってそのままにしました。プロペラに強制冷却ファンを接着し、カウリングに取り付けたら胴体に接着します。接合部に段差が生じるのでペーパーで整形します。



 水平尾翼を接着しますが多少隙間が生じるので溶きパテで整形しました。脚は可動式ですが私は固定しました。車輪が直径不足で小さく感じられます。下翼に脚やカバーを取り付け、エルロンを差し込み左右の上翼を接着します。ピトー管が何故か右翼についているので切り離して左翼に接着し直します。胴体と主翼を接着すると上面接合部に少し隙間が生じますのでここも溶きパテを流し込んでおきます。機首下面に滑油冷却器を接着します。



 このキットの最大のネックはキャノピーです。可動式のため三分割されているのですがこれらが隙間だらけでどうにもなりません。特に前部の風防はスライドする第2風防とも胴体接合部とも大きな隙間が生じます。そこで第2風防を固定し、そこへ前部風防を接着。胴体との隙間部分は木工用ボンドを流し込んでなんとかそれらしく誤魔化しました。胴体アンテナ部分は接着部分の穴が大きすぎるので一回パテで埋めて再度穴を開け直しました。



 ここで塗装に入ります。いつものようにMr.カラーの筆塗りです。上面は15番濃緑色、下面は35番明灰色でアンチグレアは40番で塗りました。銀でちょこっと剥がし、最後はスミ入れブラックでウォッシングしました。デカールは使用できそうもありませんでしたので別売りデカール使用しました。



 これにて完成です。全体的に機首がスマートで風防も低く感じられますがまずまずといったところでしょうか。60年くらい前にこんなキットを出していた日模も廃業してしまいました。今は海外からこのスケールで超絶ディテールのキットがたくさん出てきているようですが、値段も信じられないくらい高いですよね。やっぱ私は我が家の在庫からシンプルなキットを選んで作っていきます。ではまた。




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