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特集 ジェット戦闘機

ハインケル He162 A-2 サラマンダー (タミヤ 1/48)

  by 老人とプラモ

 ドイツ航空省は1944年9月10日に フォルクスイェーガー(国民戦闘機)と銘打ったジェット戦闘機の基本設計案を10日以内に出せ、とのメチャクチャな公募を行います。かねてから自社設計を温めていたハインケル社の急造・簡易(しかし高性能)戦闘機の案が採用され、これがHe162です。初飛行は同年12月6日、試作機に多少の改修を施して量産開始は1945年1月16日(wikipediaを参照しています)という驚きの早わざで 最高速度900km/hのジェット戦闘機が実現されました。新たな実験などする時間はなく、設計も生産も品質保証も、ほとんどハインケル社の既存の技術とノウハウによってなされたわけですから、航空機製造会社として物凄い底力です。

 キットはタミヤのプラモとしてなかなかの力作と思います。しかもHe162について詳しい解説がついており、これも力作です。BMW003のジェットエンジンは機体上で外パネルを広げた状態、または別の台車に載せた状態を選ぶことができます。エンジンの工作には太い配管を数本追加しました。背負ったエンジンナセルの前と後ろはBMW003がむき出しであることも判ります。





   中学生の頃、初めてこの機体の写真を見た時、ジェットエンジンを背負うとは何だかゲテモノのような印象を受けました。機首最前の操縦席・武装・前脚、胴体収納の主脚、薄翼の上翼配置、ジェット後流を避ける双尾翼、何十年か後でよ~く見ると急造・簡易であるためには最善のレイアウトと思います。。主翼、尾翼の締結部は補強板を介してのボルト締結などいじらしいほどの簡易造りに見えます。ただし特筆すべきは、こんな機体に標準で射出座席がついていることで、これは簡易の特攻機ではない との設計者の強いメッセージと思います。



 真横から見るとジェットエンジン付きの高速グライダー、という感じでしょうか。実は、射撃照準器が付いていません。組み立て説明書のイラストで射撃照準器の向きが逆だったので保留にしたのを忘れて風防を接着してしまいました。





全長約9m、奥に置いた同縮尺のMe262が2階建てのように見えます。




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