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(Photo) VL Humu (VLフム)
by コルディッツ
博物館実機写真
VL Humu(VL フム)はフィンランドの国営航空機工場(Valtion Ientokonetehdas 略称VL)で製作され、1944年8月に初飛行した単発単葉の戦闘機です。同機は空軍の柱だったブリュスターB-239バッファロー戦闘機をベースに、国産戦闘機として1942年に開発が始まります。国土の豊富な木材資源の活用と金属資源の節約を図り、翼は全木製、胴体も木材構成で、フレームだけが鋼鉄製。
エンジンはソ連から捕獲した1,000hpのShvetsov(シュベツォフ)Ash-62 9気筒空冷星型で、B-239のスペアエンジンとして実績があります。武装の12.7mm機関銃二挺は、B-239の主翼配置から機首に移設しています。
同機はフム(旋風)と命名され、フィンランドの航空機開発の一つの頂点になりますが、1,000馬力級戦闘機の初飛行が1944年夏では時代遅れでした。このため製作は1機で、実戦参加はなく、総飛行時間19時間50分で終結しました。
※ 本稿は博物館の標示とWikipediaを参照しました。
VL Humu HM-671 2003年8月と2008年7月撮影
フィンランド空軍博物館(ティッカコスキ)にて
※ 本博物館はフィンランド語で Suomen Ilmavoimamuseo と表記
され、博物館ホームページの英語は Finnish Air Force Museum
と表記されるようになっていましたので、以降フィンランド空軍
博物館と表記させて頂きます。(以前はCentralも表記があり、
何処に掛かるのか、悩みました)
フムはフィンランド航空軍博物館に展示され、日本の航空雑誌
でバッファローとして紹介された事もあります。しかしベースに
なったB-239 BW-372機が展示されると、展示から外れ、倉庫入り
したようです。2013年と2018年に同館を拝観していますが、フム
との再会は叶いませんでした。
とは言え、外見はほぼB-239なので、F2A-1扱いも仕方ないかも。
機首の12.7mm機関銃は、アメリカのブローニング12.7mm機関銃
を、ベルギーのFN ブローニングがフランスのホチキス13.2mm銃弾
に適合するように薬室改造した機関銃がベースです。この機関銃
がスウェーデンでライセンス生産され、フィンランドはスウェー
デンの支援を受け、薬室を改造して12.7mm機関銃として生産し、
運用していました。
エンジンはソ連製シュベツォフ Ash-62 9気筒空冷星型ですが、
このエンジンはライト R-1820 サイクロンをソ連がライセンス
生産したシュベツォフ M-25の発展型なので、サイクロンを搭載
したB-239(F-2A)とフムに適合したのは、当たり前ですね。
と言う訳で、アメリカ産の兵器が寄り道しながらフィンランド
に流れ着き、フィンランド国産の物になりました。
主脚機構もB-239譲りで、主翼内と胴体内に引き込み式で収め、
主輪間隔が広く取れています。
フィンランド空軍の塗装を纏うと、ますますB-239の派生型に
しか見えず、フムの存在が埋没し、気の毒ではあります。
手前はフォッカーD.21、奥はBf109G6とVL ピョレミルスキとは
フィンランド空軍博物館のコレクションには驚嘆させられます。
Brewster B-239 (F2A-1) Buffalo 2018年7月撮影
フィンランド空軍博物館(ティッカコスキ)にて
同機の展示と入れ替わるようにフムを見なくなりましたが、
いつの日にかバッファローとフムが並んで、同時に拝観できる
ようになってほしいです。
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