Home
> (Photo) キングタイガー <博物館実機写真<2024年12月号
(Photo) キングタイガー
by コルディッツ
博物館実機写真
第二次世界大戦に登場した最強戦車と名高いキングタイガーは、1943年9月に生産が開始され、1945年3月の生産終了までに492輌が作られました。実戦参加は1944年7月18日のノルマンディ戦線で、キングタイガーで最初に編制された第503重戦車大隊が投入されましたが、これはヒトラーが米英連合軍のヨーロッパ上陸作戦を阻止し、戦局挽回を目論んでいたことを裏書きしたかのように感じます。
武装は強力な砲身長71口径の8.8cm KwK43を搭載し、装甲厚は車体前面で150mm、車体側面80mm、砲塔前面180mm、砲塔側面80mmと重装甲な上、パンサー戦車に似た避弾経始を重視した傾斜装甲が採用される等、対抗できる戦車が存在しない最強戦車でした。
しかし重量は70トン近くあり、それでいて57トンのタイガーⅠや44.8トンのパンサー戦車と同じマイバッハHL230エンジン(700hp)搭載のため、出力不足や変速機の故障に悩まされ続けました。
※ 本稿は博物館の表示、「世界の戦車」(コスミック書房)、Wikipediaを参照しました。
Panzer Ⅵ Ausf B TigerⅡ (Sdkfz.182)
戦車博物館(ソミュール)にて 2016年9月撮影
ヘンシェル砲塔タイプ。第101 SS重戦車大隊 第1中隊に所属
していました。1944年8月23日にエンジントラブルで放棄され、
同年9月にフランス陸軍に回収されました。
1975年に博物館に寄贈されましたが、フランス軍に鹵獲された
ドイツ軍車輌と異なり、フランス軍での運用歴はないようです。
主に排気管に着目しました。
ターレットに書かれたナンバーは「123」だったと信じられています。博物館の創設者のMichel Aubry 大佐が、彼が乗車したシャーマン戦車を撃破したキングタイガーの名誉を称えて「233」 にしたようです。
車体全面にツィンメリット・コーティングが施され、重そうです。今から半世紀前の高校生時代に、プラモ仲間がタイガーⅠ(エアフィックス)やキングタイガー(フジミ)のプラモデルにセメント・コーティング(当時の用語)を施していましたが、 プラモデルの表面を、喜々としてホットカッターで刻むという手法で、ドイツ軍マニアの熱狂ぶりに感銘を受けました。
ソミュールのキングタイガーは、世界で唯一の走行可能な車両で、一般にも公開されています。走行時の拝観もしたいと願っていますが、残念ながら機会に恵まれていません。
Home
> (Photo) キングタイガー <博物館実機写真<2024年12月号
Vol.196 2024 December. www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず リンクフリー
「webモデラーズ について」
「広告のご出稿について」
プラモデル模型資料記事
12月号 TOTAL PAGE view