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  ボーイング P-8A ポセイドン
(レベル 1/144 B737-800改造)

  by  Windy Wing 2013

今回は米海軍対潜哨戒機<ボーイング P-8A ポセイドン>をご紹介いたします。



 来春、ピットロードから1/144正スケールの「海上自衛隊 P-1 哨戒機」のキットが発売される、というビッグ・ニュースに先立って、<レベル 1/144 ボーイングB737-800>を素材として、大好きな対潜哨戒機<ボーイング P-8A ポセイドン>を製作してみました。ところがいざ始めてみると、これが膨大な数の窓穴を塞ぎ、無数とも感じられるアンテナを追加する、という単純にしてうっとおしい作業が延々と続くことになります。せめて、かの国のB737-800キットを使用すれば、窓の透明パーツが付属している分だけでも、まだ作業は楽だったのですが、そちらを使うと本誌に掲載していただけなくなってしまうので、結局、85個の客室窓をしくしく泣きながら埋めて日々は過ぎゆきました。



本キットを<ボーイングB737-800>の模型としてみた場合、20世紀末のレベル社1/144旅客機シリーズの嚆矢となった優れた造型とモールドでボーイング7N7系列の美しい機首が完璧に再現されており、まずは文句のつけようがありません。ただ、使用したのが2012年ごろの版だったために金型崩れが出始めていたのでしょうか、胴体と主翼、そして主翼とエンジンパイロンなどの主要部品間の整合性がかなり曖昧になってしまっており、ここには無用の手間が求められました。



デカールはDRAW社のものを別途用意して、嘉手納トライデント・エンブレムでお馴染みの第26哨戒飛行隊所属機に仕上げました。いささか驚くべきことに、このデカールは昔懐かしい「全面一枚フィルム」という趣向で、使用するためにはひとつひとつのマークをすべて自分で切り出さなければなりません。いったん貼れてしまえば糊や厚みなどは良好なのですが、すぐにクルクルと丸まってみたり、マークソフターに弱かったり、という独特のクセもあり、あまり広くお薦めできる代物ではありません。



 「B737にはなぜ主脚カバーがないのか?」という疑問に対し、ボーイングが「主脚ブレーキの冷却効率向上のため」と答えた、という都市伝説がありますが、主脚ブレーキを使用するのは着陸時に脚を降ろしてからであって、飛行中に脚ブレーキを冷却する意味はほとんどありません。ボーイングも開発当初はまさかこの機体が-800やMAXのような中距離旅客機にまで発展するとは夢想だにしておらず、mini-727のつもりでキャビン・スペース優先の胴体設計をしてしまったがために、航空機の一番の肝である主翼取付部の構造変更などできるはずもないまま、あの1ガロンの燃費にうるさい航空会社にその場しのぎの返答をしてしまった、と言いたげな噂話ではあります。



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