|
Home > P-51D ムスタング (ハセガワ 1/32)> 飛行機プラモデル製作>2025年12月号
|
P-51D ムスタング (ハセガワ 1/32)
|
| by 加藤 寛之 |

ハセガワの現行品で、新発売はいつかと調べたら1973年12月中旬発売予定との広告を見つけた。それから実に50年を越えている。キットをみれば、パーツ数は少ないし、塗装は3種選択。いま流行のリベットも繊細に打ってある。それなのに、近年発売の32分の1製品の4分の1とか5分の1のお値段という驚くべき低価格で売っている。機首下面や胴体下面のラジエーター吸排気口は穴だけでダクトや機器類は何もないが、それは当時のキット開発方針によるもので、今日の製品と比べて大きく相違する機内再現は個性の相違にすぎない。
|

キットは機首にエンジンを入れ、主翼には機銃と弾帯があり、パネル類は脱着式にしてある。私はそういうことをしないので、全て接着して固定して組んだ。
エンジンは組み込まないので、排気管は胴体に接着する。実機は先端へと絞った胴体形状に四角いエンジンを入れてあるのだから、上方からみて前方の飛び出しを大きくして「だいたいこんなモノか」で接着する。プロペラとスピンナーは、プロペラ軸の代わりにプラ板でブロックを積めば接着できる。
コックピットは簡素な構造で、「あれ?こんな形かな」と思う部分もあるが、気にしない。大事なことは両側の胴体内面と床板をしっかりと接着すること。これで胴体の幅を固める。これが甘いと胴体が太くなり、主翼の取り付けに支障が生じる。エンジンカバーを支える枠は不要だから切除して、この部分の胴体幅を調整しやすくしておく。部分の尾輪は胴体内面の軸受けの下半分を切り落としておけば、後から挿入して取り付けられる。
|

主翼は機銃口パネルを上面パーツに接着する。なるべく面合わせをする。なるべく、でOKとする。機銃は入れないが、それを収める箱(?)パーツは主翼上面パーツの内面に接着する。これが主翼を歪ませない補強材になる。作ったキットは上面パーツに軽い垂れ下がりがあったので、内側に厚いプラ板を平らに貼って完成時の主翼の垂れ下がりを押さえる。
内部に入れなかった機銃は、全体塗装後に銃身だけを前方の穴から挿して接着すればよい。
プロペラは4枚がバラバラで、スピンナーに丸い軸で挿し込む構造。4枚の角度を揃えることに注意するくらいで大丈夫。
主脚柱は簡素だが、私は手を加えなかった。手を加えたい人が自分で追加加工すればよい。接着時に少し前に傾けたくらい。
|
スライド構造のキャノピーは、透明部分と枠が別パーツ。そこで先に胴体に枠を接着してしまい、そこに透明部品を接着する順に組んだ。左前に段差が残ったが、まあいいや。キャノピーの枠を胴体へ接着するときは胴体との面の繋がりに注意し、その後に両側を繋いでいるパーツを内側に接着する。透明パーツは接着面に暗い灰色を塗っておき、接着面の乱反射を緩和させる。
塗装は上側面がオリーブドラブ、下面はニュートラルグレーを選んだ。他の2種よりも、塗装やデカール貼りがカンタンそうだったから。どちらの色も、もう1回塗りたいところでやめて、その色むらを味わいにしている。塗装後にごく細かいサンドペーパーでリベット部分を軽く擦り、凸リベットを浮き立たせている。デカール貼りの難しそうなところは塗装で代替し、細かな注意書きのほとんどは筆のチョボチョボ描きで代替した。
最後に半光沢のスプレーをかけて完成とした。
|

翼断面の再現がやや甘いとか、機首の形が模型的に寂しいとか、垂直尾翼が真っ直ぐ前に向いているとか、エレベーターが膨らんでいないとか、思うところはある。50年前のものだから、現代の製品と比べればガタやズレもある。でも価格の安さを抜群で、発売当時に最高水準のキットであった品質は現行品にも維持している。完成後に見えない機内構造もなくて、手軽に組める。今こそ買い時だと思う。
|

| 今回は実機写真を載せてみた。実機の垂直尾翼がホントはちょっと左に向いている件だが、写真の先端で分かるかもしれないが僅かにこれだけであり、雑誌にある一般的な写真では判別できない。このキットが開発された50年前ならば、作りやすさ優先が当然だと思う。
|
|
Home>P-51D ムスタング (ハセガワ 1/32)> 飛行機プラモデル製作>2025年12月号
|