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スピットファイア>2026年2月号
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RAAF 第457スコードロンのMk.Ⅷ
(ハセガワ 1/48、1/72 エデュアルド1/72)
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| by 平針みなみ HIRABARI Minami |
第457スコードロンは、1941年6月に英国で編成されたRAAFの2番目(1番目は第452スコードロン)の戦闘機部隊。翌1942年、RAAF増強のため3個スコードロンをオーストラリアに派遣することになり、スピットファイアMk.Ⅴを装備した第452、第457、第54(RAF)スコードロンがオーストラリアに移動し、南西太平洋地域で戦闘に参加。その後、スピットファイアはMk.Ⅷに改編。そして第457スコードロンは1945年11月に解散。
今回は、この第457スコードロンの所属機のいくつかを作ってみました。
1943年1月~1945年11月における第457スコードロンのコードレターは「ZP」でした。
ハセガワ 1/48 スピットファイア Mk.Ⅷのキットを使ってオーストラリア空軍(RAAF)第457スコードロンのコードレターZP◎Q、シリアルナンバーA58-477、1944年11月当時のものを作ってみました。パイロットはアルフレッド・グレンディニング大尉DFCです。
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ほぼキットそのままですが、主翼上面のタイヤハウジングの膨らみがあるのは戦後の機体だということで削り落としました。また、右主翼下面のIFFアンテナは適当な径の真鍮線を取り付けています。
この機体は、エデュアルドの「オージー・エイト」のキットにデカールが入っています。塗装はキットの指定に則っています。
この機体が部隊に配属されたころと思われる写真があります。不鮮明ではありますが、機体上側面のRAF昼間戦闘機迷彩(ダークグリーン/オーシャングレー)に、オーストラリアでフォリッジグリーンを上塗りして間もないきれいな状態のように見えます。
一方、エデュアルドのオージー・エイトの塗装図は、それから半年くらいたったころのものと思われます。それによると機体上側面のフォリッジグリーンが熱帯の暑熱で退色して、下地のオーシャングレーが薄っすらと見えるようになっている状態ということです。
また、他の機体の写真で、フィンフラッシュのホワイト塗装が剥げて下地のRAFのフィンフラッシュの赤色が表れてきている写真がありましたので、少し下地の赤がのぞいているようにしてみました。リーディングエッジの白も、下地の黄色のラインがうっすら感じられるようなイメージにしてみました。
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デカールは国籍マークのみハセガワのものですが、主翼のものは位置が少し後ろ過ぎました。コードレターはハセガワのデカールが太めだったので、一旦貼ったものを剥がしてエデュアルドの‘オージー・エイト’中のものに変更しました。シリアルナンバーやフィンフラッシュも、ハセガワのデカールが少し破れたりしたのでエデュアルドのものにかえました。
続いて1/72のグレイ・ナースの4機。ハセガワの「アゲンスト ジャパン コンボ」とエデュアルドの「オージー・エイト」、それぞれのメーカーのコンボキットを使いました。
スピットファイアMk.Ⅷのプラモデルのデカールとしてシャークマウスを取り上げたものがよくありますが、シャークマウスを描いた機体の操縦席前の胴体左右に「Grey Nurse」の文字が入っています。グレイ・ナースって何だ、と思っていましたが、グレイ・ナース・シャークという鮫がいるそうです。日本ではシロワニといっている鮫で、(学名:Eugomphodus taurus、英名:Sand tiger shark)オーストラリアではGrey Nurse Sharkと呼んでいるそうです。
エデュアルドの「オージー・エイト」コンボキットには、シャークマウスの機体が4機6種取り上げられています。第457スコードロンの上部組織である第80ウイング(452「QY」、457「ZP」、79「UP」各スコードロン)のボビー・ギブズ(Robert Henry Maxwell Gibbes)中佐のRG◎V(A58-602)とブルース・ワトソン少佐(スコードロン・リーダー)のZP◎W(A58-606)がシャークマウスの大小2種ずつ、ZP◎F(A58-609)がシャークマウス小、ZP◎V(A58-631)はシャークマウス大となっています。
エデュアルドのキットの塗装図には元ネタの年月か記されていて、シャークマウスの機体をその順に並べてみると次のようになります。
1944年12月 RG◎V(A58-602)シャークマウス小
1945年1月 ZP◎W(A58-606)シャークマウス小
1945年2月 ZP◎F(A58-609)シャークマウス小
1945年4月 RG◎V(A58-602)シャークマウス大
1945年5月 ZP◎Y(A58-672)シャークマウス大(こちらの年月は写真キャプションによる)
1945年6月 ZP◎V(A58-631)シャークマウス大
以上のことから、ボビー・ギブズ中佐が1944年12月頃にシャークマウスを描き、それが順次第457スコードロンの各機に広がり、さらに1945年4月頃からシャークマウスを大きいものに描き替え、その際に目の位置を前に移したように思います。シャークマウス大のZP◎V(A58-631)に目が四つあるのは、シャークマウス小の時の目を消さずに残したということでしょうか。
今回は、これらの中から次の4機を選びました。
ZP◎W(A58-606)シャークマウス小(エデュアルドのキットを使用)
ZP◎F(A58-609)シャークマウス小(ハセガワのキットを使用)
ZP◎V(A58-631)シャークマウス大(エデュアルドのキットを使用)
ZP◎Y(A58-672)シャークマウス大(ハセガワのキットを使用)
次の写真はハセガワのキットで作った2機、左がZP◎F(A58-609)シャークマウス小、右はZP◎Y(A58-672)シャークマウス大。
ZP◎Yのコードレター、フィンフラッシュのデカールはエデュアルドのキットのものです。コードレターが同じ別機(A58-419)のデカールが含まれていたのでそれを使っています。
ZP◎Yの写真を探していて、小さいシャークマウスの写真を見つけましたが、シリアルナンバーを確認すると「A58-615」でした。このZP◎Yに限らずコードレターが同一だがシリアルナンバーを見ると別機であるというケースがかなりあるので注意が必要です。
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こちらはエデュアルドのキット、左がZP◎W(A58-606)シャークマウス小、右はZP◎V(A58-631)シャークマウス大。
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| シャークマウス小の2機を並べてみました。左がハセガワのZP◎F、右がエデュアルドのZP◎W。このころはスピンナーがレッドです。 |

こちらはシャークマウス大の2機、左がハセガワのZP◎Y、右がエデュアルドのZP◎V。
ZP◎Yにはホワイトのリーディングエッジがまだ残っています。ラダーのスペードのマークはグレーで塗りつぶされていますが、オーシャングレーより明るいようです。
ZP◎Vの胴体後部のスカイの帯はかなり剥落しています。フィンフラッシュもところどころ剥げてきていますが再現していません。
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以上の4機は上側面をオーシャングレーとフォリッジグリーンの単純な迷彩塗装にして作りましたが、キットの塗装図には元のRAFのダークグリーンが残っている部分や、新たにRAAFダークシーグレーを塗った部分があることを示しています。これらは今後1/48を作るときに検討したいと思います。
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なお、最初に取り上げた1/48のZP◎Q(A58-477)はシャークマウスが描かれなかったのではないかと思われます。というのはGoogle検索のAIモードによると、この機体は1944年12月14日に第452スコードロンに配属され、コードレターがQY-Xになったとされていますので。このコードレターZP◎Qを引き継いだA58-614には、シャークマウスを描いている写真が残っています。
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