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 F-15C イーグル (ハセガワ 1/72)

  by 加藤 寛之



 現在はF-15Cで販売しているこのキットは、1974年夏に原型3号機として発売した金型の改修版。外観では、風防周辺が大きすぎ、背部のエンジンの膨らみに甘さはあるが、キットの開発時期を考えれば充分に許容範囲。この当時の製品らしく、細部再現は求めずに、少ないパーツ数で組みやすいことに注力している。エアインテークの内部や後ろから覗けば見えるエンジン内側、脚庫内側などの再現もない。当時のプラモデルはこれが普通だった。表面のパネルラインは繊細な凸線で、これは当時に高評価な表現だった。50年以上働いているキットだし、お値段は1000円程度だから、最近のキットと比べることの方が無理なのだが、私は手軽なこのキットが好きで何回も作っている。



  コックピットは極めて簡素。正面の計器盤も入れて4パーツとヘッドアップディスプレイらしい透明パーツ1個だけ。椅子だけでも別パーツと交換すると見栄えがよいが、それなら最初からそういうキットを購入した方がよい。胴体は上下分割。パーツのゆがみを補正しながら接着すると組み立ての効率がよいので、部分ごとに押さえながら瞬間接着剤で組む。それでもピタリとはならないので、削っても残る段差はパテで補正する。
 コックピットの左右にあるエアインテークのパーツも、外側と内側のパーツにかるい段差が生じる。特に平らにしたい上面側の整形が歪みやすい。これは内側からプラ板で補強した方が安定しそうだ(私はしなかった)。エアインテークの組み物は、胴体との接着で上面と側面がなるべく合う場所に位置を決める。ピタリとはならないので、多少は削ってパテ整形を行う。
 主翼は丁寧に組みたい。まず、胴体への差込み板は切り落としておく。これがあると胴体との接合調整で邪魔になる。主翼は左右別で、上下分割。下面パーツを上面の裏側へ組み込むとき、接着面を削ったりプラ板で持ち上げたりして、段差やスキマをなるべく少なくするように合わせる。この手間をかけると、その後の整形作業はずっと楽になる。
 このキットは左主翼が右主翼よりも厚く丸い。特に前縁で違いが大きい。前縁の厚みと上面のカーブを直せばだいぶ改善できるが、私はしなかった。修正は手間がかかるし、そのままでも言わなければ誰も気付かない。
 主翼と胴体の接着は、差込み板は切り落としておくことで、スキマをだいぶ減らせる。課題は胴体の背面と主翼上面で、面の繋がりが悪いこと。今回もガリガリと削り、「まあイイか」くらいに整えた。消えたパネルラインは、カッターの刃で線を引くだけで、それなりに再現できる。
 それ以外は、それなりに組んでいけば大丈夫。キットは2枚の垂直尾翼のうちの一枚がやや内側に傾斜して変形していたが、うまく戻せなかった。でも大丈夫、そんなことは完成品を見た誰もが気にしない。プラモデルは軽い気持ちで作ればよいのだ。
 背部のエアブレーキは開状態にした。閉じた際の背中の面あわせをしたくなかっただけ。脚カバー類はキット指定が開状態だから、そのようにしておいた。実機は全開をあまり見ないが、まあイイのだ。



 キットの指定色を塗ってみたが、2色がほぼ同じになった。模型的にどうかと思ったが、まあOK。それで一色みたいなので、汚れを画いておいた。塗装後に、爪磨きのスポンジで表面をこすって、凸線のプラ色を露出させてハッキリさせた。汚れやプラ色の露出は均一にしなくてよい。その方が見栄えが良いし、均一よりも楽でカンタンだ。風防は底部の塗りこみを広くして小さく見せる工夫をしてみた。まあ・・・ちょっとマシか。
 夏の高温下で塗ったので筆跡がのこって乾いてしまい、表面がいつもよりきれいでない。これも大丈夫、見る人は誰も気にしない。今回は、デカールを省略せずにちゃんと貼ってみた。最後に、光沢スプレーをぷ~~~~とかけて完成とした。
 スッキリとした外観のC型だから、いかにも制空戦闘機。細かいことを言えばいろいろあるし、機首の大きさもナンとも言えないが、まあOK。だれがどう見てもイーグルである。1000円くらいで買えて、ちゃんと完成する。プラモデルの基本はちゃんとしているのだ。


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