Home  > <日本航空史> L-19 そよかぜ>コラム>2026年2月号 

誌上個展

<日本航空史> L-19 そよかぜ

  by 加藤 寛之
プラモデル コラム



 自衛隊名の「そよかぜ」は記憶にない。私は子どもの頃に入間基地の航空祭に行ったときに「自衛隊色のセスナ」以外のなにものにも思わなかったので、ちょっと見るだけの飛行機だった。実機を大雑把にとらえると、セスナ170の後胴を低くして下方を含めて視界の良いキャビンに改め、エンジンを強化した軍用型がL-19らしい。そんなこと、子どもの私に分かるはずがない。
 私にとってこの飛行機は、エアフィックス1/72「バードドック」の印象が強い。調べてみたら、1972年発売らしい。最初は袋入りだったようだが、私の記憶にあるキットはブルスターパックの製品。エアフィックスを扱うお店では売れないキットだったようで、ブルスターパックにうっすらと埃がのっていたように思う。気にはなったが、作りにくそうで、塗りにくそうで、小さくて同額ではソンをするように感じていた。まあ、買わない理由をいろいろ考えた、ということだろう。
 自衛隊名の「そよかぜ」は心優しい名前だが、「バードドッグ」は狩猟で獲物を追い出す猟犬の意味があるそうで、ベトナム戦争での愛称とのこと。「敵」を見つけて攻撃部隊に情報を渡す任務と相似しているのだろう。さらに攻撃的にガンシップへ改装した機体もあったようだから、気が重い。
 さて、Webモデラーズ用に文章を書くにあたって、私は資料を持っているのかと思って探した。航空情報別冊『日本航空機ガイド』Vol.2「自衛隊」(昭和48年)は、ライセンス生産を行った富士重工に関わりが深い鳥飼鶴雄氏が解説した好著。どんな特徴の飛行機かを、易しく書いている。機体構造への言及は、いかにも鳥飼氏らしい。プラモデル資料としては、『エアワールド』1986年1月号がいい。陸上自衛隊から退役直前の取材で、巻頭に4ページのカラー写真と本文7ページで解説している。本文といっても写真中心で、普通のモデラー(私は普通派でない)が大好きなコックピット写真も多め。米軍中心では、『航空ファン』1993年4月号がよさそう。こちらは13ページで、「世界の傑作機」的な編集でまとめてある。主要なモノはこんなところだった。世の中には洋書もあるのだろうが、持っていない。これでもプラモデルを作るときには充分に役立ちそうだが、私は資料を見ないで作ること、確実。
それよりも、『航空ファン』1993年4月号にあった米軍機の写真説明で、「主翼上面は衝突防止のため、白く塗装されている」とあったこと。私は、なぜ主翼上面を白く塗ったのかを知らなかったから、新知識になった。この頃のオリーブドラブ色ブロンコの主翼上面白色塗装もたぶん同じだろうから、これでナゾが解けた。
 掲載のカラー写真は、私が撮ったもの。当時はカラーのフィルムもプリント値段も高かったから、この飛行機を撮ろうか撮らないかを考えに考えて1枚だけ撮った記憶がある。撮った判断そのことが奇跡の1枚だ。よく似たモノクロは資料として入手したもの。どちらも似たようなオリーブドラブ塗装の写真だが、航空情報別冊『練習機の世界』(昭和56年)にはオレンジ色の機体の飛行中写真がある。それを見ると、フラップの下がり方や着陸灯、翼端灯の位置などもよく分かる。


さて、次のモノクロ写真で問題。この機体色はオリーブドラブだとして、垂直・水平尾翼端と文字の色を考えてほしい。


日の丸のフチは白なのでこれを基準にして、垂直・水平尾翼端を白、文字色をオレンジ色だろうか、と判断するのではないか。では、別の機ではあるが、カラー写真では何色か。
モノクロ写真での色判断は難しい。



  Home  ><日本航空史> L-19 そよかぜ>コラム>2026年2月号 

Amazon 各カテゴリー 検索へ
Amazonプラモデル 飛行機の検索へ
Amazonプラモデル ミリタリーの検索へ
Amazonプラモデル 車の検索へ
Amazonプラモデル 船の検索へ
Amazonプラモデル ガンダムの検索へ
Amazonプラモデル 工具・塗料・材料の検索へ
Amazon 本の検索へ
Amazonプラモデル L-19

Vol.210 2026 February.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
 editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作記事


2月号 TOTAL PAGE view