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ダッソー ミラージュⅢE (イタレリ 1/48)

by 田口 博通 Hiromichi Taguchi

 このコーナーは ジェット機の 1/48モデルの中から、50機を選んで、製作記事を連載しようという企画である。 

 48では世の中にはこれしか発売されていないという機種もあり、玉石混合。出来のよいキットだけでなく、苦労を買う?キットまで幅広く取り上げてしまう。

 で 第一回は フランスのミラージュⅢE 。
1/48では 数年前イタレリから発売されているのみ。
 ⅢCであれば、古くは フジミから1/50のでⅢC,ⅢRのコンバーチブルキットが発売されており、エレールからもⅢC/Bが発売されている。
 また、近年エディユアルドから素晴らしいⅢCのキットが発売された。 また昨年,ホビーボスから中国製にかかわらず何故かお高いが、ⅢCが発売された。
 
 その中で 48ミラージュⅢEは人気が薄いのか、長年、穴が続いていたということである。 イタレリのⅢEは 数年前に発売されたが、実は金型は古い設計の様子。一説には旧エッシーではないかという説も。
 が、決して悪いキットではなく、作例はほぼストレートに組んでいるが、スタイルも破綻がなく、完成すれば 納得の出来となる。デカールも新しい抜群の印刷のものが付属している。さすがイタリア製デカール。 模型屋の店頭に時々 並んでいるので、見つければ ぜひGETをお勧めしたい。

 写真1) グレーとグリーンの2色迷彩がなんともいえずフランスのしゃれを感じさせる。
      塗装は ダークグリーンは グンゼ特色309(FS34079) 、
 ダークシーグレイは 特色305(FS36118) を使っている。

製作の注意

 キットはグレーのやわらかいプラスチックで成型されており、パネルラインはスジボリでなく、浮き出しモールドである。作例は一度 モールドをけずりおとし、スジボリを施している。
 コクピット内はごく簡単なもので、計器パネルはデカールを貼るようになっている。
 シートはごく簡単なモールドなので、作例は実機写真を参考にヘッドレストとバッククッションを分離した。
シート横と上の造作を加えるなど かなり手を加えた。主翼の後縁を薄く削り、機首ピトー管を金属パイプにとりかえると シャープな見映えになる。 エアインテーク部品の合いがイマイチなので、しっかり削り合わせをしたい。 機首のレドーム部品はよく合う方だが、プラがやわらかいので削り合わせるときに扁平にならないように注意が必要である。
 主翼のつけねはパテでスムーズにつながるようにすると仕上がりが全然違ってくる。垂直尾翼は後縁を薄く直線になるように注意して削ると、見違えるようにきれいなスタイルになる。

写真2) 空気取り入れ口の合いはいまいちなので、削り合わせ、
瞬間接着剤をパテ代わりに盛り、整形している。主翼のつけねもスムーズに!
 機首レドームの形はよい。ピトー管はシンチュウパイプと洋白線の組み合わせ。


写真3) 垂直尾翼と主翼後縁は ばっちりと直線になるように削ろう。 

塗装

 塗装は 下面はシルバー (グンゼNo8)。
上面のダークグリーンは グンゼ特色309(FS34079) 、 ダークシーグレイは 特色305(FS36118) を使っている。

フランス機の迷彩パターンがは境目がはっきりしているので、 マスキングテープを切り張りして、エアブラシで吹き付けた。
スジボリにタミヤエナメルのグレーでスミイレをしている。
垂直尾翼上端はツヤケシ白で、前縁エッジは黒つやけし。
機首下レーダーはつやけし黒かレドーム色というところである。 
 デカールはかなり派手なものも付属しているが、作例はシックなマーキングの方を選んだ。印刷もよくて、色ずれも無く、貼りやすい。

乾燥して落ち着いたら、周囲の透明部をカミソリで切り、マークソフターで密着させておこう。その後、半ツヤケシクリアーを全面に吹いて、デカールの保護と迷彩塗装3色のツヤを揃えると落ち着いた仕上がりになるので、ぜひお試しをお勧めする。

脚、ジェットノズル、キャノピー

 ジェットノズル部品は簡単なものが付属している。
 主脚部品は それなりの出来。ブレーキパイプもついているのだからよしとしよう。パーティングラインだけ丁寧に消して そのまま使用した。前脚は 実機は地上姿勢では後ろに若干傾いているので、取り付け角度に注意が必要である。 
キャノピーは少し厚いが透明度がよい。枠をつやけし黒で下塗りし、上面色(ダークグリーン)を塗装しよう。


写真4)主翼後縁は薄くシャープに削っている。 ジェットノズル付近の形はよい。


写真5) 主脚収容部は薄いが、配管などのディテールがついている。 
主翼はスジボリをしなおして、タミヤエナメルのグレーでスミイレをしている。

完成

 三角翼の直線性と前後縁の薄さに気をつけるだけで、抜群のスタイルのフランスギャルとなる。
完成の満足感にひたれること請け合いである。
今回は 武装なしのクリーンな姿としているが、翼下面直付けの高速増加燃料タンクが付属しているので、重厚派はそれらを満載して楽しむことができる。

(写真6) 完成写真 キャノピーの透明度もよく、三角翼の前後エッジを直線になるように薄く削ると 
      ばっちりお目目の シャープなフランスギャルとなる。


(写真7) 機体下面は銀塗装。高速増加タンクを装備しないクリーンな状態としている。
空気取り入れ口下の機銃口が見える。






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Vol.1 2009 Feb.     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
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