<実機解説>
F-101ほどF-100からF-106まで続くセンチュリーシリーズの中で開発用途が二転三転した機体は珍しい
当初は冷戦時代の幕開けと共に発足した戦略航空団(SAC)の爆撃機の護衛として1953年に発注され翌54年にはYF―101が初フライトした。しかし多発するトラブルに見舞われたあげくSACから戦術航空団(TAC)へ配備先を変更されるなど運用方法が決まらないまま護衛戦闘機・戦術戦闘機へ用途が変更され空中戦には不適合と判断されたのち偵察型へと改造された流転の機体である。その中でもF-101BはF-101の持つ長い後続距離と高速性能に注目した防空軍団(ADC)が当時使用していたF-89とこれから配備されるF-106の間を補う戦闘機として開発された。
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ADCでの運用は1960年に開始されたが運用飛行隊の多くが運用コストの高騰で1968年に使用を停止した後州空軍の3つの飛行隊で1983年まで使用された。なおNORAD(北米防空組織)を構成するカナダ空軍でも合計120機以上が配備され1986年には全ての機体はF-18に更新された
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