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ショウキ2型丙(パート5 塗装編) ハセガワ1/32

by 田口 博通 Hiromichi Taguchi

 7月に「今月のニューキット・レビュー」として始めた ハセガワ1/32の ショウキ 2型丙ですが、ニューキットレビューどころか、10月に機体全面にリベットを追加して打った所で頓挫。読者の皆様は 一向に進まない製作に、あれはどうなったの?なんて思われたことでしょう。モチベーションを失った理由は、実機と雰囲気の違うキットの表面彫刻テクスチャー。キットのパネルラインと各所のリベットが画一的で、リベットを追加して打ったくらでは、ショウキのジュラルミンの機体の雰囲気には遠かったのです。

 とはいっても、このままでは半完成の姿で永久の眠りにつくことは必至。
それで、冬休みに意を決して、表面彫刻を無視して、塗装に取り掛かったしだい。
今回は マーキングから銀塗装までのレポートをお送りします。

(パート5)塗装編

マーキング

  
 ハセガワのキットは残念ながらリベットを打っても、基本的にはツルツルで、実機のぼこぼこのジュラルミンの雰囲気はありません。リベットのまわりを彫ればいいのでしょうが、それも大変な手間。マーキングはキット指定の全面銀塗装では、なんとも弥生土器か、瀬戸物のようになってしまいそうです。

 表面彫刻が目立たない つや消しの茶塗装にするか斑点メロメロ塗装にするかと思い悩んでいました。
色々と資料をあさった結果、飛行第47戦隊 震天制空隊 赤のマーキングにすることにしました。古くは40年前のMA1968年9月号に塗装図があります。
全面銀の胴体の赤のラインに加えて、垂直尾翼マークと先端が赤の派手な機体です。日の丸の白バンドもアクセントになります。(下写真)
キットのデカールにはありませんので、マーキングはいずれにしても全て 手書きとなります。
今回は手書き塗装の手順を中心にレポートします。

飛行第47戦隊 震天制空隊 塗装が完了した状態



塗装の手順

 実機どおりに、銀塗装まで済ませた後、その上にマーキングを行う方法と、先にマーキングを済ませておいて、銀塗装を最後に行う方法の2種類が考えられます。
今回は後者の 先にマーキングを済ませておく方法でやってみることにしました。
 銀を先に塗装すると、マスキングテープを何度も使う過程で、どうしても表面密着性の悪い銀の粒子が禿げて行くので、銀塗装を最後にした方が有利だと思ったわけです。

マーキングの赤と日の丸の赤は色味を変えることにしました。
胴体赤ラインはグンゼのNo.68モンザレッド。日の丸はNo.3赤を使っています。

おおまかな塗装の順序の計画を立てます。

1)下地と白バンドを兼ねて白を塗装
2)主翼前縁 黄橙警戒色を塗装
3)マスキングして胴体と尾翼の赤を塗装
4)マスキングして日の丸の赤を塗装
5)機首上面 黒を塗装
6)マーキング部をマスキングして全面を銀塗装

1)白バンド部分、黄色部分、赤の部分に白を必要場所に塗装します。白は色どまりのより、ホワイトサフェーサーを用いました。
その後、白バンドの部分をテープでマスキングします。



2)主翼前縁に黄橙警戒色を塗装します。



3)黄色部分をマスキングして 胴体と尾翼の赤(No.68モンザレッド)を塗装します。
 4)マスキングして日の丸の赤(No.3 レッド)を塗装
日の丸のマスキングには位置あわせの楽な透明のマスキングフィルム(画材店で売っているもの)を使っています。
5)マスキングして機首上面の黒を塗装します。


銀塗装前に一度、各部のマスキングを剥がした状態。
まるで、アカベコであります。



尾翼マークの塗装

(1)キットのデカールは黄色。震天制空隊はの赤のマークですので、このデカールを型紙に使います。

(2)デカールの上に トレーシングペーパーをかぶせて、シャープペンか鉛筆で写し取ります。濃さはHBくらいがいいでしょう。
(3)マスキングテ-プをその上に貼ると、鉛筆の粉が転写します。
(4)そのマスキングテープを尾翼に貼り付けます。
(5)今回は大きなマークなので、機体の上でマスキングテープにナイフを入れて、切り取っています。尾翼先端の赤は別にテープでマスキング。






小さなマークの場合は、(3)で写し取ったマスキングテープを一度、アクリル板などの上に貼り、マークにナイフを入れてから、機体に貼り付けるようにすると、手書きマークは簡単に実現できます。

胴体の赤帯は 細切りしたマスキングテープを使って、マスキングしてゆきます。


銀塗装

  
(1) 銀塗装は、まず下地として、全体に黒銀を吹き付けます。 
(2)下地の黒銀を残すようにパネルの真ん中に銀を吹き付けてゆきます。



銀は不思議な色で、全面を均一に塗装するよりも、下地の黒部分がムラに見えるほうが、光沢を感じます。
マスキングテープを剥がしていくと、全体が現れます。

マスキングを剥がしたら、しばし乾燥。その後、細部塗装とタッチアップにかかります。
吹きこぼし部分が必ずあるので、丁寧なタッチアップは必ず必要です。
表面のリベットが凹のため、リベット部分が異様な光沢をはなっています。
リベット部分にはスミイレの必要ありとわかりました。

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 Vol.13 2010 Jan.      www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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