ピトー管はシンチュウパイプと0.3mm洋白線の組み合わせで自作し、アンテナ柱も金属線で自作し 完成です。
以前は、パカパカと組んだだけで楽しかったので、スタイルの正確さやディテールなどについて一度も考えたことがなかったことを思い出しました。当時は ディテールという言葉そのものが無かったと思います。
1970年代のPPC開始以降、技術至上主義、ディテール至上主義が先鋭化し、商業誌上でも、少しでもスタイルの欠点があったり、ディテールが不足するキットは 「プラモデルでは無い」 呼ばわりされ、徹底的に否定されたプラモ暗黒時代がありました。 せっかく確立された飛行機、AFVのジャンルが非常に狭いものになり、精密化と高額化の隘路に嵌まり込んで行き、プラモデル作りが楽しみから苦しみに変わり、それが プラモデルを子供達から遠ざける一因になったかもしれません。今また、艦船のジャンルがその道を歩みつつあります。
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21世紀になっても、まだ その技術至上主義、ディテール至上主義の呪縛から解き放たれているとは言い難いのですが、プラモデルの組み立てを純粋に心から楽しめる時代が また来ることを切に願ってやみません。
こうやってこのニチモのキットを改めて製作してみて、思いのほかスタイルがよく、現代でも立派に通用するなかなかの佇まいだと個人的には感じております。 1/70ですが、1/72との違いは 1.4%だけ、そう思えばたいしたことありません。
CADもCAMも無かった1960年代に、製図板とノミと木型、それに当時の金型加工機械だけで、これだけのものを生み出した当時のニチモの方々の熱意と力量を感じます。
また B級キットコレクションに一機加わりました。
おつきあいいただき ありがとうございました。 |