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イギリス博物館めぐり(その14)
クラシックウイングのドラゴンラピード

小柳 篤司    コヤナギアツシ       . 

実機について
 
 デ・ハビランドD.H.89ドラゴンラピードとは、第二次大戦前にイギリスのデ・ハビランド社が開発した複葉旅客機で、原型1号機は1934年4月17日に初飛行、同年にイギリスの国内線に就航しました。第二次大戦中は軍用型D.H.89Bドミニが、輸送機練習機として採用され、軍用機と民間機を合わせて728機が生産されました。
 戦後はローカル線用小型旅客機、ビジネス機等、幅広い用途に使われ1970年代まで現役でした。


去る2010年7月10日(土)にダックスフォード戦争博物館で、第二次大戦機が飛ぶフライングレジェンド・エアショーを見物しましたが、展示飛行が始まる前にクラシック・ウイングスが所有する往年の複葉旅客機、デ・ハビランド・ドラゴンラピードの遊覧飛行を体験しました。 http://www.duxfordflying.co.uk/
 同社のwebサイトでは最低100ポンドとなっていますが、大勢の人が来るイベント中の為か団体割引の扱いで39ポンド、ケンブリッジ駅前とダックスフォード間往復のタクシー代程度で乗れます。エアショー前日の昼過ぎ頃にクラシック・ウイングスの受け付けに行きましたが、今日は満席だから翌日に来てくれと言われたので、エアショー当日は10時半頃に同社の受付けに行きました。待ち人数は10名も無く空席が有ると言う事なので直ぐに申し込みました。
搭乗前に乗客全員の体重を計り、重い荷物はロッカーに仕舞う様に薦められます。遊覧飛行には2機のドラゴンラピードを運航していますが、ベンチで10分位待っていると1機が戻って来ました。
同機は8人乗りですが乗客は7人、10時45分頃に搭乗開始ですが、僅かな時間を利用して写真を撮っていたので、私の席は扉の後の最後尾です。座席は2列配置ですが客室の幅は約110cmで座席間は通路と呼べる程の幅は無く、やっと足を通せる程度です。
天井も低いので、頭を下げなくては前に行けません。普通の旅客機と同様、離陸前に非常時の脱出方法が指示されます。天井に布製の脱出ハッチが設けられていて、非常時には外す様になっています。シートベルトは当然です。
 10時50分頃エンジンが回りタキシング開始、尾輪式の飛行機は初めてです。
10時55分頃離陸、ダックスフォード戦争博物館を後にします。イギリスの村や町の民家は昔ながらの造りの建物ばかりなので、道路を除けば眼下には第二次大戦当時を偲ばせる光景が見えます。ダックスフォード戦争博物館の北側を廻って着陸は11時5分頃、10分間の遊覧飛行でした。

写真(1) 機体の右斜め前



写真(2) 機体のほぼ前方



写真(3) 前部胴体右側と右翼



写真(4) 後部胴体



写真(5) 胴体左側面



写真(6) 下翼後縁の上の胴体左側の搭乗口が見えます。



写真(7) 尾翼と尾輪



写真(8) 機首とエンジンカウリング前面



写真(9) エンジンナセルと一体化したズボン型スパッツ



写真(10) エンジンナセルは燃料タンクで、後端に給油口が見えます。



写真(11) 搭乗扉の内側



写真(12) 客室内部



写真(13) 内装はグレー系、座席は黒に近いグレーですが、オリジナルとは違っているかも知れません。



写真(14) 天井に設けられた丸型布製の脱出ハッチ



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