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F-102 デルタ・ダガー(オオタキ1/144)

by 田口博通


 オオタキのF-102デルタ・ダガーは オオタキ廃業後も、発売元を変えながら、プラモ店の棚に並んでいる 息の長いキットである。これだけ長く売られているのも、名キットだからだろう。 ゆえに題名は敬意を表して、あえてオオタキとした。
 部品点数は少ないが、パネルラインはスジ彫りで、ウン十年経った今もモールドは良好だ。スタイルもよく、特徴的な機首レドーム形状がよく出ている。脚部品や燃料タンクなど細かい部分も良く出来ていて、全体に破綻がない。1/144の小さい中に 全てが凝縮されたような表現で、基本設計がいかにしっかりしているかが よくわかる。
 後期型で装備されたキャノピー前のIRセンサーが無いので、機体によっては、プラ棒を削って 追加の必要がある。



 塗装は全面ライトグレーなので、グンゼカラーのNo.73エアクラフトグレーを使うところだが、小スケールでもあり、グロス塗装の機体表面で空の青を反射していることを考慮すると、もう少し青みを増したいところだ。それで、No74エアスペリオルティブルーの買い置きがあったので、そちらを使ってみた。レドームと機首アンチグレアのつやけし黒はマスキングゾルを使って塗分けると きっちりと決まる。
 F-102は USAFで制式化された最初のデルタ翼機で、翼には境界層分離板がついている。実機写真の通り、赤く塗ったが 派手な50年代機の古い雰囲気が出ただろうか。
エアインテークとジェット排気口部を面相筆で2,3色の銀で塗り分ける。
 小スケール機製作には面相筆を1本 安い物でよいので、ご用意ください。





 ピトー管は0.3mm径シンチュウ線で追加し、赤白で塗り分け、先端だけ銀。
不思議なもので、ここをピシッとやっておくと、全体の完成度が一段と上がるようだ。
脚部品などはこまごまと塗って、接着すれば完成。

完成すると全長10cm程度の小宇宙がそこに存在する。
眺めても 結構飽きない。
やはり 自作プラモデルは小さくても、作り手の個性が反映でき、必ずそれなりのものがある。
1/144だと、数を揃えるのも、また、飾る場所を確保するのも楽なので、デカールを 自作して、全部隊揃えてみるか などと夢も広がる。その夢想がまた 楽しいのだ。
この小さいモデルでも 味わえる至福の贅沢なひと時である。









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