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Yak-18 (Aモデル 1/72)

by 加藤 寛之 



  初めてこの飛行機の写真を見たときは、驚いた。謎の国ソ連で、飛行機が独自の進化をしているかのような印象だった。好きにはなれなかったが、強烈な印象だった。旧い練習機ゆえに、東西分断の壁がなくなっても長くプラモデルにはならなかった。東側の飛行機を次々にプラモデルで製品にしているAモデルがキット化したのも、それほど前のことではない。私の購入は、半年ほど前だ。 



 なにしろAモデルである。1度でも箱を開けたことのある人は知っているだろうが、どろーんとした形の部品が、もごもごとした枝とバリのなかに太いゲートでつながっている、“あの”成形品である。それに加えてこのキット、プラの湯流れが悪く、細かいところまで成形が及んでいなかった。どう工作してみても、明らかな限界を感じる。“Aモデルだから”と諦めるしかない。
 それに、だ。…似ていない。胴体が痩せすぎている。その胴体に合わせてキャノピーも低いうえに印象が全然違う。主翼の弦長も狭いのではないか。このキットでしかYak-18の形を知らなかったら、実機写真を見ても同じ機体だとは思わないだろう。本当に似ていない。これはひどい、ひど過ぎる。製作意欲は急速に低下、なんとか形にして、塗装は1色で済む全面赤塗りとし、デカールも周囲の余白を取り除くようなことはしないで、ペタっ貼っておしまいとする。最後に主脚を付けたが、もうちょっと垂直だったような気がしないでもない。もう、どうでも良い。



冬場の仕事が忙しい私がこの時期に選んだキットとしては、“どんどん完成させるのみだ!”と思えたのだから、それはまあ、キット選択は正解だったともいえる。唯一、Webモデラーズの「苦労を買っただけ」特集に投稿できなかったことが、悔やまれる。





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Vol26 2011 Februaly.        www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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