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イギリス博物館めぐり(その23)
ロンドン 空軍博物館

小柳 篤司    コヤナギアツシ       . 

今回はロンドンの空軍博物館のレポートを投稿させて頂きます。

ロンドン郊外の空軍博物館はロンドン市内から近く交通の便も良いので、イギリスに行った時は毎回立ち寄っています。
 空軍博物館の最寄り駅コリンデール駅へ行くには、キングス・クロス・セント・パンクラス駅で、ロンドン南北に縦断する地下鉄ノーザン線に乗ります。ロンドン市内の地下鉄、バス等が一日乗り放題になるロンドントラベルパスはゾーン1、2の範囲内だけ有効なので、ゾーン4範囲のコリンデール駅に行く為には使えません。運賃はオイスターカードなら£2.80、現金では£4.00なので、やはりオイスター カードの方が得です。ノーザン線は北上し郊外に出ると地上を走り、所要時間約30分位でコリンデール駅に着きます。
 以前はコリンデール駅ビルの1階に模型店Hannantsがテナントとして入っていまし たが、今はその場所はスーパーマーケットになっています。駅から空軍博物館に向かうグラハムパーク・ウェイには、"RAF Museum"と表記された看板がグラハムパーク・ウェイに立っているので、道なりに行けば迷う心配は有りません。通りの右側の白い塀が見えると、そこが空軍博物館の敷地で、徒歩約15分で博物館正門に着きます。門を入るとブラッドハウンド・ミサイル、レプリカのスピットファイアとハリケーン、空軍の救命艇等が屋外展示されています。博物館入り口は従来の本館正面から新しく出来た展示棟マイルストーン・オブ・フライトに移転し、入り口の前には巨大な滑り台の様な鉄製のオブジェが鎮座しています。2001年2月は入場料£7.50を取られましたが、運営方針が変わった様で現在は無料です。入り口を入ると正面の壁面に、スーパーマリン・スピットファイアが展示されています。
 マイルストーン・オブ・フライトは航空史上に意義有る機種を展示テーマ にしている様で、ブレリオ単葉機からホーカー・ハート、デ・ハビランド・モスキート、ホーカー・ハリアー、最新鋭機ユーロファィターに至る歴代の名機が展示されています。かつてコスフォードの空軍博物館で展示されていた五式戦闘機、メッサーシュミットMe262が、こちらに移転されています。
順路を辿ると次はアブロ・ランカスター、アブロ・バルカン等の大型爆撃 機が展示されているボマー・ホールと、イギリス機中心のヒストリック・ハンガーです。
 当地の博物館は相互に展示物の貸し出しや入れ替え等をしており、コスフォードの空軍博物館には東西冷戦をテーマにした展示棟が出来、ロンドンに展示されていたビッカース・バリアント爆撃機が移転され、コスフォードではバルカン、ビクター、バリアントの3V爆撃機が揃い踏みで展示されています。
マイルストーン・オブ・フライトの隣の第一次大戦機専用の展示棟、グラハム・ホワイト・ファクトリーは、何故か正午から午後2時まで閉鎖されるので、何時までも居座っていると正午前に退去させられます。
 ヒストリック・ハンガーと広場を挟んだ向かい側が、1940年のイギリス本土防空戦「英国の戦い」をテーマにした展示棟バトル・オブ・ブリテン・ホールです。等身大のマネキンで当時の生活を再現したジオラマ展示の後に、激しい戦いを繰り広げた英独両国の軍用機が展示されています。棟内では午後1時から5時まで一時間毎に、戦時中の記録フィルムや音声等を使った"Our Finest Hour"と言う音と光のショーを上演しています。
 ロンドンの空軍博物館は展示機が多いので、各機の詳細な写真を撮るには一日だけでは足りません。

 空軍博物館 http://www.rafmuseum.org.uk/london/index.cfm は午後6時 閉館ですが、空軍博物館に近い模型店ハナンツの営業時間は午後5時半迄なので、模型店で買い物をするなら博物館見学は午後5時で切り上げる事になります。模型店ハナンツはグラハムパーク・ウェイを空軍博物館の正門から5分位歩いた先の右側です。道路から奥まった場所ですが、路傍にHannantsと書かれた看板が有るので直ぐ判ります。

写真(1) 地下鉄ノーザン線の車両
トンネル断面が小さい路線なので、断面積の小さい車両が運行されています。


写真(2)地下鉄コリンデール駅
改札の左がスーパーマーケットです。


写真(3)空軍博物館正門
正面の白い建物がヒストリック・ハンガーです。


写真(4) マイルストーン・オブ・フライト
入り口の前に巨大な滑り台の様な鉄製のオブジェが有ります。


写真(5) 空軍救命艇
エアフィックスのプラモデルの元かと思いましたが、どうやら違う様です。


写真(6) スーパーマリン・スピットファイMk9
壁面に貼り付けて展示さられているので、主翼平面形が分かります。


写真(7)マイルストーン・オブ・フライトの内部
ブレリオ単葉機とユーロファィター・タイフーンです。



写真(9)アブロ・ランカスター
イギリス爆撃機の代表としてボマー・ホールの入り口に展示されています。


(写真10)BACライトニングF6
イギリス唯一の純国産の超音速戦闘機です。


(写真11)コードロンG3
第一次大戦機初期に偵察機、練習機として使われました。


(写真12)バトル・オブ・ブリテン・ホール
空襲下のロンドンを再現したジオラマです。


(写真13)グロスター・グラジエーター
イギリス最後の複葉戦闘機で第二次大戦にも参加しました。


(写真14)ハインケルHe111H-20
「英国の戦い」でイギリスを空襲したドイツ空軍の爆撃機です。


(写真15)ショート・サンダーランド
第二次大戦中に輸送、対潜哨戒等に使われた飛行艇です。


(写真16)模型店ハナンツ
道路から奥まった場所に店舗を構えています。



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