ウェストランド・ライサンダーとは、第二次大戦で活躍した直協機です。
1935年4月にイギリスの航空省は、ホーカー・ハート系のヘクター複葉機の後継機として、弾着観測、対地攻撃、連絡等、陸軍の軍事作戦を支援する直協機の仕様書A.39/34を提示した。
イギリスのウェストランド社が開発したライサンダーは、下方視界を確保する為に高翼単葉機で、低速飛行と短距離離着陸の為に主翼前縁にスラットを配し、降着装置は前線で運用する為に頑丈な固定脚とした。原型機は1936年7月15日に初飛行し、量産機は1938年6月から配備され、第二次大戦が始まった1939年には6個飛行隊がヨーロッパに派遣された。
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1939年7月から1940年5月までフランスに174機派遣されたが、約半数の88機が撃墜され鈍足のライサンダーは餌食になる事が多かった。ダンケルク撤退後は救難、掃海等に用いられた。
ライサンダーは鈍足でも短距離離着陸性能が優れていた為、1941年にスパイ潜入、レジスタンス支援等の特殊任務用のMK.IIIが開発され、ドイツ軍がフランスから撤退する1944年迄に約400回の任務を実行した。
撮影時期:2010年7月 撮影場所:ロンドンRAF博物館
http://www.rafmuseum.org.uk/
撮影時期:2010年7月 撮影場所:ダックスフォード戦争博物館
http://duxford.iwm.org.uk/ |