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「Aviatik Berg D1」(TOKO 1/72)

by 作左衛門
 


作左衛門でございます。残暑お見舞い申し上げます。
今回のお題はRODENバージョンのTOKO1/72、アヴィアテックベルクD1です。

(02キット01)


実機は、1917年中期ごろから配備され、休戦まで活躍した戦闘機です。
アヴィアテック社で開発され、オーストリア人が設計、実用化された最初の戦闘機でもあります。設計者はユリウス・フォン・ベルクという人で、ベルクD1とも呼ばれていました。
上昇力、旋回性能ともに卓越していましたが、強度不足とエンジンの過熱に悩ませられました。アヴィアテック社のほかにフェニックス、ローナー、ロイド、フィアラなどに1200機の発注がありましたが、休戦までの完成は677機に止まりました。
日本陸軍でも4機のアヴィアテックを入手しています。
翼幅8000mm、長さ6860mm、最高速度187㎞/h、重量850㎏、乗員1名。

キットはランナー2枚にデカールという、このクラスの複葉機としては標準的なパーツ構成。

(03キット02)


コクピットからすすめます。計器パネルはパーツに、開口した透明プラ版を合わせて塗装です。左右胴体、床周りも資料を見ながらちょっぴりディティールアップ。

(04計器パネル) 


(05コクピット01)


 (06コクピット02)


 (07コクピット03)


エンジン。赤味を強くしたレッドブラウンから吹いてみました。その上からフラットブラックを軽く吹いて、筆塗りでメリハリをつけ、全体をパステルでウェザリング。

(08エンジン01) 


(09エンジン02) 


(10エンジン03)


計器パネル、床とシート、エンジンなどを組み入れて左右胴体を接着です。

(11コクピット04)


機体全面を覆っているローゼンジパターン。今回も塗装にしました。
まずは、アイゼンクロイツを含むデカールをすべて貼っちゃいます。多少破れても構いません。実際に硬すぎて所々ひび割れてしまいました(笑)
パターンをデザインカッターで丁寧にけがいていきます。アイゼンクロイツはシロフチの外側だけです。

(12ローゼンジ01)


 (13ローゼンジ02)


全体にフラットホワイトを吹き、裏面はマットリネンを吹きます。次にアイゼンクロイツと胴体帯のフラットブラックを吹きます。

(14ローゼンジ03)


ローゼンジパターンを塗り分ける前に、デカールを貼った状態で写真に撮り、パターンのデータとして残しておきます。またデカール自体も機体に貼る前にスキャンしておきます。
こうしておかないと恐ろしく厄介なことに……(笑)

(15ローゼンジ04)


パターンの塗り込みはホワイトの下地を侵さないエナメル塗料にしました。
色数を用意して、とりあえずマーキングがてらに塗料をちょんちょんと置いていきます。
面相筆で大体の形を塗っていき、何回か繰り返しながら塗り込んでいきます。

(16ローゼンジ05) 


(17ローゼンジ06) 


(18ローゼンジ07)


車輪は簡単な冶具を作って、0.2ミリの真鍮線でスポーク仕様にしました。

(19車輪01) 


(20車輪02)


尾脚も資料とにらめっこをしながら、少しディティールアップ。

(21尾脚01) 


(22尾脚02)


胴体のローゼンジパターンが完全に乾燥したら、ストラットです。
カバネストラットも、上翼と同じようにガイドの穴を開けた冶具を作り、ストラットを固定、接着します。

(23カバネストラット)


ここで排気管。ストラットに干渉しないように、プラロッドを取り付けます。
実機も前から3本めは微妙なアールがついてます。

(24排気管)


上翼を接着。完全に固定されたら、翼間ストラットを取り付けます。
この時点では、簡単にウェザリングはパステルなどを使用して施しておきました。

(25上翼)


 (26翼間ストラット)



糸張りです。いつもの鮎釣り用テグス。この機体は上翼と胴体の隙間が狭いので、なんとなく窮屈(笑)……前方の視界は非常に悪かったと思います。

(27リギング)


木目に塗装したプロペラ、主脚と車輪、ブレーキなどの小物を取り付けて完成です。

(28完成)


今回も簡単なディオラマ仕立てにしました。簡単にフィギアの改造です。
プライザーのドイツ兵を利用して、腕の骨組みを0.5ミリの真鍮線で作ります。モールドは全て削り、エポキシパテを伸ばしながら新たにモールドをつけました。
それらしく塗装してパイロットフィギアの完成です。

(29フィギア01)


 (30フィギア02) 


(31フィギア03)


 (32フィギア04)



100均のフォトフレームを利用して、タイルの目地材で地面を作り、鉄道模型用のシーナリーパウダーを撒いてグリーンを再現。ポイントとして実物の木の枝と石を配置しました。
飛行機とフィギアを固定して完成です。

(33ディオラマ01) 


(34ディオラマ02) 


(35ディオラマ03) 


 (36ディオラマ04)


この機体は大分時間がかかりましたが、自己満足度はかなりありました(笑)
今回、ブルーとグリーンが主体のローゼンジ塗装でしたが、同じ機体をネットで調べてみると、ローゼンジパターンがオレンジ系で塗られている作例もかなりありました。
いつかは、オレンジ系にもチャレンジしたいものです。


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