Home > ライバル登場:F2Hバンシーの巻


ライバル登場:F2Hバンシーの巻

by ヒサマロ


 こんにちは、ヒサマロです。その昔60年代のモデルアート誌にて1/72で各メーカーから発売されていた同一機種を作り比べる「ライバル登場」というコーナーがありました。今回はそれにならってエアフィックスとホビークラフト(アカデミー)のF2Hバンシーを2機製作してみました。とにかくバンシーはプラモデル界では冷遇されていましてプラモ創世記の50年代初めにホークから1/48の F2H-2が発売されて以来30年近く見向きもされませんでした。1981年にエアフィックスから1/72のF2H-2が発売され、その後同じ1/72でホビークラフトからF2H-4が発売されましたが、以降現在に至るまでどこからも新キットが発売されていません。そろそろどこかのメーカーで1/48出してほしいですね。



 さて、最初はエアフィックスのキットから眺めてゆきましょう。このキットは凸モールドですがなかなか良く出来たキットで当時のエアフィックスの中では上の部類に入るものだと思います。機種をカットすることによってF2H-2と偵察型のF2H-2Pが作れるコンパーチブルキットになっています。まずはコクピットから床版に計器盤、操縦桿、シートにいつものように良く出来たパイロットのフィギュアを乗せればこれで充分です。 機首にあるある機銃口はへこんでるだけなのでピンバイスで穴を開口しておきます。機首にパチンコ玉大の錘を入れておくのを忘れずに。各部の接合はエアフィックスにしては良い部類に入りますが主翼と胴体の接合部下面には大きな隙間ができるのでパテの厄介になりました。翼の上面と下面を接着する前にパイロン取り付け用の穴を開けるのを忘れないでください。私はうっかり忘れてパイロンなしのクリーンな状態になってしまいました。



 脚扉などはイモ付けになっているので接着しづらいです。特に全脚扉はハの字型に開いているので角度を決めづらいので金属線を使用して角度がつけやすいように接着しました。塗装はミスターカラーのシーブルーをいつものように筆塗りしました。マーキングはこのキットが発売された当時に購入しておいたスーパースケールデカールからVF-11レッドリッパーズをチョイスしました。もう30年以上前のものですが立派に使用できました。こうゆう非有名機のデカールは出た時に買っておかないと後からはなかなか手に入らないので迷わず買っておくことが大切です。 ただ塗装図のカラー指定がライトブルーになっているのですが、デカールの元になった実機写真を確認すると国籍マークの赤と同じ明度で写っていることや100番台のナンバーから考えてもやはり第1スコードロンの赤と考えるのが妥当ですので赤で塗装しました。今回F2H-2を製作してみてわかったのは側面から見ると機首からキャノピーにかけてのラインがP-80にそっくりなことです。




 次はホビークラフトのF2H-4ですが凹モールドなんですが画一的で今ひとつ実感がありませんね。小物の出来もエアフィックスの方が切れが良いです。全体的にはエアフィックスのキットをかなり参考にしたようでコクピットなど入れ替えてもまったく同じつくりです。部品の合いはエアフィックスの注意と同じで胴体の接合部下面に大きな隙間が出来ます。 並べてみると機種が太くなって胴体が延長され水平尾翼に上半角がつくなどずいぶんイメージが変わっていますが私てきにはこの方がマクダネルらしい変態チックな感じがして好きですね。垂直尾翼にあったピトー管はコクピット右下に移されており割と目立つので自作しました。またエアフィックスにあった尾部下にある円形のものがホビークラフトにはなかったのでこれも自作しました。



4型の塗装はシーブルー、銀色、ガルグレーと白の3パターンがあるのですがやはり一番派手なシーブルーのレッドリッパーズにしました。アカデミーのキットにはこのデカールがはいっているので迷わずこの塗装にしました。ただキャノピー赤いラインまでもデカールになっているのですがどう見てもうまく貼れそうもありませんのでライトニングボルト以外は全て塗装しました。 またこのデカールは印刷状態は良いのですがのりが弱いのかグロス塗装なのにシルバリングがひどいんです。マークセッターを多量に使用してなんとか密着させました。また実機写真を確認したところ垂直尾翼上の赤塗装内に星マークはついていなかったので省きました。



さて、実はVF-11のマークにしたのは理由がありましてこの伝統あるスコードロンの使用機を全て1/72で作りそろえてみようという壮大な計画を立てているのです。 すでにF4f-4ワイルドキャット、F8F-1ベアキャット、F8U-1クルーセイダーはそろいました。今回のバンシーでさらに2機増えましたが実はこの2型と4型の間にダグラスF3D-2スカイナイトを使用しているので近々マッチボックスのキットで製作するつもりです。



 Home>ライバル登場:F2Hバンシーの巻

Vol55 2013 May  www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
  無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」

製作記事


TOTAL PAGE