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誌上個展

M4A3E2「ジャンボ」(タミヤ 1/35)

by オンケル・ハイニ

こんにちは、ハイニでおます。

今回はWW2の欧州戦線では常にドイツ軍に比べて、弱装甲で一発で燃え上るというイメージの強いM-4中戦車シリーズでは異例の重装甲を誇る M4A3E2「ジャンボ」です。




最大装甲厚なんと178㎜(防楯部)車体前面も全て100㎜以上で、当時の戦車としては充分以上の装甲を誇っています。
ただ、主砲は通常の75㎜砲(一部現地改修で長砲身の76㎜砲に換装した車両もあったようです)、機動力も通常のM4A3と同じままなので、機動力は相当低下しているようです。




キットはタミヤの1/35です。
このキットもベテランキットでベ-スは同社のM4A3で基本的には綺麗なキットなのですが…、
最大の欠点は車体下部のギアハウジングカバーがM4A3のままになっているところです。
実写ではかなり増厚されており、実車写真でもかなりボテッとした感じに見えます。
そこで、キットのパーツに0.5㎜程度のプラ板を貼り付けた上に、エポパテを盛って大まかな形にした上で、削り込んで形を整えます。
最後に溶きパテを塗って、乾燥する前に穂先を短く切り取った面相筆で塗布面を叩くようにして鋳造肌を再現しています。
ついでに砲塔の後・側面もついでに鋳造肌を再現しておくと良いでしょう。




もう一つタミヤのキットでは側面の増加装甲板の中心やや前寄りに垂直方向の溶接痕が省略されています。 手持ちの資料図面を参考に位置を決めて、Pカッターなどで垂直線を引き、その上に溶剤で柔らかくした伸ばしランナーを貼り付け、すばやく精密ドライバーなどで、溶接痕を再現します。




後は上記と同様のやり方で、車体前面の増加装甲板の左右と側面増加装甲板の上面を中心に溶接痕を再現して行きます。
もう一つ、用途については分りかねるのですが、車体後部上面、エンジングリルの横あたりに長方形の板(?)がありますので、1㎜程度のプラ板で再現します。
最後にペリスコープカバーや一部手摺、フックなどを0.3~0.4㎜の真鍮線で、後部のライトカバーをアルミ板の細切りで置き換えました。




欧州戦線の米軍車輛はオリーブドラブの単色塗装が圧倒的で、好みにもよりますが、やや面白みに欠けるようにも思いますが、まあ、失敗も少なりまし、そこそこ重量感のある塗装なので宜しいのではないでしょうか。
とは言うものの、オリーブドラブをバァーっと吹いて、ハイお仕舞いでは何ですので、まず、黒立上げという事で影になる部分にブラックを吹き付け、薄めのオリーブドラブを濃淡を意識しながら、重ね塗りしていきます。
乾燥後にオリーブドラブにダークイエローを混ぜ合わせ溶剤に色がついている位に薄めたものを、バランスを見ながら吹いて行きます。
次に絵画用のアクリルの塗料の黒と少量の赤をイソプロアルコール(薬局で入手できます、大体500mLで300円から350円位と思います)で溶いたものでチッピングを入れてゆきます。
更にエナメル系のブラックにブラウンを少々加えたもので墨入れとウエザリングを施し、バフ系で軽くドライブラシをかけています。


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Vol 57 2013 July    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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