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誌上個展

PZL P-11C (レベル 1/72)

by 田口 博通 Hiromichi Taguchi



 今月の特集にコルディッツさんからPZL P-11Cの資料写真が寄稿されていまして、触発されて レベルファイターシリーズのコレクションの中から20年くらい前に作った PZLを持ち出してきました。
2次大戦初頭にポーランド空軍の主力戦闘機として 最大速度 390㎞、武装 7.7mm4丁と 非力ながら ドイツ空軍を迎撃した機体です。
設計は第一次大戦後で1931年に初飛行しています。
PZL P11Cはなんといっても 翼の形が特徴的でまるで 「カモメ」です。
下から見上げた胴体の印象とは違い、操縦席の位置が主翼の上にありますので、パイロットの見晴は良かったことでしょう。
そういえば これに似た形態の飛行機がごく最近のジブリのアニメに登場していましたね。
レベルのキットは波板構造のこのガル主翼の彫刻もきれいで、胴体エンジン部外版のモールドも素晴らしく、今となっては貴重なものでしょう。





 右の箱絵はタカラレベル版ですが、機体の塗装は グンゼレベル版のデカールを用いて、航空ファン誌に掲載されていたレベル広告塗装図の第1航空師団(ワルシャー) 113中隊のものにしました。マークの鳥は「ふくろう」です。
タカラ版箱絵

(引用)航空ファン誌 1969年1月号に掲載されたレベル広告の塗装解説図 
当時の航空機グラフィックの第一人者 橋本喜久雄氏の筆になるもの



 組み立てには特に問題はありませんでした。写真を見て、エンジンカウリングの前縁に丸みをつけています。
主翼と尾翼の支柱断面を丁寧に流線型に 整形するとよいでしょう。
主脚張り線を省略したため、主脚が薄く、しなってしまうので、結局 主脚をシンチュウパイプで置き換えています。
ここは胴体から主脚タイヤに向かって、少し太目のシンチュウ線の張り線で支えた方が楽だったかもしれません。



塗装は 胴体と主翼上面がオリーブグリーンで MrカラーのNo54カーキグリーンの艶消しを強くして用いています。下面はライトブルーNo20としました。 主翼前縁の機銃はシンチュウパイプで自作しています。




翼の波板表現と相まって、少し古めかしいクラシックな形の飛行機ですが、ある展示会でこれをスマートな民間機塗装にした作品を見たことがあります。まったく印象が変わっていました。 全面艶ありのホワイトに 翼前縁と翼端をスカイブルーに塗り分けるなどすると 全く別のスポーツ機に変身することでしょう。そういうのも レベルファイターシリーズの楽しみ方でした。



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