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   空母上のバイキング

by 愛知県在住 作者 清水 栄治




■作品について
この作品は今から10年前(2003年)にハセガワのJMCに出典した作品です。大戦機ばかりでネタがきれてきた感があり、たまには現代機を作ってみようと思いギミックの多いバイキングに決めました。 やはり飛行機単体ではなくジオラマ風に仕上げてみました。以前からストックのあったフジミの出来のよいデッキクルーをどこかで使いたいとの思いがあって良いタイミングでもありました。




■飛行機キットについて
ハセガワ製1/72で現代機シリーズのS-3Aバイキングを使用しました。キットの機体パネルラインは全て凸仕上げ。本機の特徴である主翼の折りたたみや補助翼の切り離しなどギミック類は何もありませんでした。ギミックについていつも悩むところですが、何をどこまで再現するかです。しかしそれには資料が必要となります。幸いこの当時、模型雑誌に改造例が載っていたり「航空ファン」などの雑誌にも詳細なクローズアップが載っていたりもして資料には欠くことがありませんでした。従って主翼、垂直尾翼は折りたたみ、フラップは切り離しにすることに決めました。機体のパネルラインは全面筋ぼりに変更。この当時の筋ぼりの道具に良いものがなく確かプラ版カッターで行ったと思います。 溝の幅がV字になり幅、深さとも広くなり違和感はどうにもなりませんでした。コクピット、足回りなどはキットのままでスムーズに組み立てることが出来ました。塗装はラッカー系の白で塗りキット付属のデカールを貼り、パネルラインはエナメル系の塗料のグレーで流し込みを入れました。デカールの艶と機体の白色との艶が違うためデカールの上には水性のクリアーを筆で塗り艶を整えました。今の時点ではデカールが黄ばんで模型とはほど遠いものになっていますが、仕方のないことです。飛行機についてはかなりコンパクトになってしまった感がありますがギミックの狙いは良くできたと思われます。




■デッキクルー等ついて
デッキクルー等はフジミ社製の1/72サイズでストレートに作ってあります。今見てもキットの出来は大変良く本当にフジミで金型を起こしたものか疑うほどのものでした。この後1/48も発売されて私はいくつも買い集めました。 塗装はエナメル系の筆塗りで仕上げました。デッキクルーに関する資料も雑誌等で見ることができ塗装には困りませんでした。小さいサイズながら消防車の出来は素晴らしいと思いました。又飛行機の脇役にはぴったりの存在感がありました。




■その他情景について
情景台は市販の木製のカットされたものを使いその上に空母のデッキを再現するためサンドペーパー(#100)の粗目を適当な大きさにカットしボンドで貼りつけました。 その後フック穴を手芸用のポンチで穴をあけフック穴風に仕上げました。デッキに着色はせずにサンドペーパーの材質をそのまま流用しました。



■全体をとおして
製作には100時間くらいかかったと思います。今回初めて1/72に挑戦しましたが1/32のようにきっちり仕上げよう作りましたがサイズ的に限界があることと、あまり細かいことにこだわりが出来ないことに気づきました。 全体のイメージと言いうか、一目で全体を見ることができてしまい全体の雰囲気表現が重要であると思いました。この作品もJMCで何かの賞(雑誌社)をもらった思い出のある作品でした。



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Vol61  2013 November.     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /             editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

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