キットといっても日本はおろか海外でも2011年までは全く存在していませんでした。私の記憶では2012年にヨーロッパの某メーカーが1/72で販売していたと思います。実際のキー83は三菱製の高高度高速戦闘機で試験飛行を終えた時点で終戦となりアメリカに没収され米本土のテスト飛行で760Km/h以上を出し高速性能であることが認められていました。(当時現役で活躍していたらB-29をバンバン撃ち落とせたかも)
さて製作に入りますが材料はタミヤ製のプラ版とプラ棒、それにエポキシパテを使用しました。まず翼ですが実際の翼の構造のように図面に従い翼断面と直角方向の桁を作り骨組みを組み立てその上に0.5mm厚のカットされたプラ版を接着剤で張り付けます。翼前面のアール部はプラ版では加工ができないためエポキシパテでオーバーサイズに盛り付け乾燥後、全体をペーパーかけしきれいな曲面を作り出します。又補助翼はその後決められたサイズにカッターナイフで切り離し整形します。
|
|
胴体は船の船体を作るように胴体断面に桁を組み込んだ骨組みを作りそこへ0.5mm厚のプラ版を3~5mm幅に切った板を胴体外周面に短冊状に接着剤で張り付けていきます。胴体外観の乾燥後外周をペーパー掛けし曲面を作り出します。胴体先端及び尾部はエポキシパテで造型し乾燥後削り出しペーパー掛けをします。コクピットは後から穴をあけそれらしく作りこみます。車輪とプロペラは自作出来ないのでタミヤの“月光と隼(1/48)”のものを流用しました。キャノピーは木型を作り塩ビ版でヒートプレスしました。最後に機体全面に筋ぼりと軽いリベット打ちを施します。(0.5mm厚のプラ版にはカルコによるリベット打ちでは穴が陥没してしまい結局ピンバイスで穴開けを行いました。)これで機体は完成です。塗装に入る前に機体を何色にするかに悩みました。本の写真(白黒)では陸軍カラーのツートーンのようですが全体に渡って詳細が得られず又想像する自信がないので無地の銀色に決めました。日の丸も塗装で仕上げることにしました。 |