ベトナム戦争が始まって以来米空軍が使用していたRF―101は消耗が続き偵察部隊の運営が困難になり在欧米空軍から米本土に帰還してきたF-101をそれぞれRF-101G/Hへ改修して偵察機兵力の増強に努めていたが時に実戦参加を要求されるANG(州空軍)の偵察機部隊は旧式のRF-84を使用しているというお寒い状態であった。このような状況の中で空軍当局は運用コスト高でANGから退役が進められていたF-101B複座防空タイプに目を着けこれを偵察機型に改修してANGの偵察機部隊の補強に使おうとしたが何故か1機だけの改修にとどまりカナダから返却されたCF-101B22機を改修する事に変更した。
機首部にレドームを持つCF-101ではカメラを機首部に搭載することが出来ず空力的に弄れなかったので機首部下部にカメラを搭載するフェアリングを設けた為従来の偵察機型ブードゥーとは外見上大きく異なった。
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複座機からの改修なので後席はRF-4Cと同じ偵察システム士官席となり、ファルコン空体空ミサイルを搭載したミサイルベイ内部はドップラーレーダーと電波高度計収容の為に活用された。
22機と改修機数が少なかった為ミズリー州の192RSに配備されたが4年間使用された後RF-4Cが配備されたので費用効果の悪い短命な機体運用であった。
諸元
全幅:12.09m
全長:21.16m
全高:5.49m
エンジン:J57-P-55×2
最大速度:M1.5
最大航続距離:3.315km
乗員:2名 |