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レベル・ファイターシリーズを追って
(Bf109G異聞 北欧)

by  コルディッツ

Bf109G型、K型は謎が多くて、この探求について行けず、プラモデル製作から離れて
いったような気がします。機首上面に二つのコブがあって、主翼上面にタイヤ格納用の
膨らみがあるのがG型で、G型後期とK型は木製垂直尾翼にガーランド・フードが目印、
と信じていられた時代が懐かしいです(笑)
 ただ工場を出た時は純正なG6、G10、K4であっても、戦場で酷使されるうちに、基地
で古いBf109のパーツを流用して再利用したりしたと思いますので、あまり型番にこだわ
るのは意味のないような気がしています。
 さてG型は大量生産されたこと、ドイツ以外の枢軸諸国に供給されたこと、ドイツ占領地
に生産ラインが設置されたこと、また戦後のBf109の人気から、スペイン版Bf109Gである
イスパノHA1112から改造されたり、ルフトバッフェ風の塗装をしてBf109としてエアショー
に参加する機体あり、と方々で目にする機会が多いと思います。
 そんな過食気味の中でご紹介したいのは、ノルウェーはスタバンゲルにあるソラ航空
博物館で、Bf109G2のレストアがされていました。スタバンゲルはノルウェーの港町で
北海油田のゲートであり、イギリスに最も近いため、第二次世界大戦でのドイツ軍のノル
ウェー侵攻作戦(ウェーゼル演習)では、空挺部隊による奇襲攻撃を受けています。また
リーセフィヨルドに臨む高さ600mの1枚岩プレーケストーレン(説教台)が名高い観光
拠点でもあります。
 ソラ航空博物館はスタバンゲル空港の敷地を出てすぐですが、空港ターミナルからは
遠く、空港と市中心を結ぶエアポートバスは停車しないので、行き着くのに苦労しました。
 結局空港ターミナルからタクシーにしましたが、ノルウェーの物価は高いので、博物館
のゲートを潜って入口までの僅かな間に運賃メーターが刻まれ、パニクりました(笑)。
 博物館ではBf109G2がレストア中で、世界で2機しか残っていないAr96もあるそうです
が、私が拝観した時(2007年7月)には見当たりませんでした。
 このAr96はフィヨルドから引き揚げられた機体だったと思います。ノルウェーの氷河や
フィヨルド、フィンランドの湖水地帯には、未だ埋もれている第二次世界大戦機があるそ
うですので、これからも楽しみです。
 フィンランド中部にあるユバスクラの郊外、ティカコスキにあるフィンランド中央航空博物
館のBf109G-6Yは、日本でもかなり有名な機体です。かつて「航空情報」に連載され
ていた「森と湖と空」を熱読していた私は、この博物館を拝観するのがずっと夢でした。
 アクセスにやや難はありますが、コレクションの保存も展示もグットなので、一生に一度
は訪問したい博物館だと思います。

   

  スタバンゲル、ソラ航空博物館にて。レストア中のBf109G2。2007年7月撮影




 ソラ航空博物館のFi156シュトルヒ



 スタバンゲル観光のハイライト、プレーケストーレンにて。約1時間半かけて霧雨の中
登ってみたら、霧雨で眼下にあるリーセフィヨルドはまったく見えませんでした(泣)



 フィンランド、ティカコスキ フィンランド中央航空博物館にて。








 手前の機体はバッファローではなく、フィンランド海賊版木製機フムです。






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