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プラモデルの製作

F-5A フリーダムファイター
(PMモデル 1/72)

  by 加藤 寛之




 「結構イイじゃないか」と思った方は、私に騙された方です。モデルアート社『飛行機模型スペシャル03』のベトナム迷彩に影響され、しかも今どき千円で充分なお釣りがもらえる値段なこともあり、出来が良くないことを覚悟して買いました。承知して買ったのですが、驚きました。主翼は1枚モールドで、平面形はガタガタ、表面ヘロヘロ、動翼のスジは消滅し、変な形のプラバンにすぎません。  本当です。エアインテークの接着面はドロ~っと角が甘く、見ただけで隙間の発生が分かります。機首の機関砲部分は甘い三角形の窪みにすぎません。もちろん、翼端の燃料タンクは、よくある間違いのヒョウタン形。幸いなことに風防は削り合わせるだけでOKそう。 




 とりあえず胴体先端に錘を入れ、接着です。コックピットはL字型の椅子1個ですから、せめて背部に何かある感じをだすために、ランナーとプラバンで捏造です。椅子もちょっと加工しました。「いい感じだ、OK」、そんな気持ち。機関砲口は斜めに穴をあけて、プラパイプを前から挿して周囲をパテ埋めしてから整形しておきます。最後に伸ばしランナーの銃身をさしこめばいいでしょう。主翼は、表面の全面切削からスタート。もともと何のモールドのないので、気楽なものです。外形を整え、上面にはそれらしい筋彫りを入れておきます。 下面はテキトウで、手間を省きます。主翼は胴体に下から入れられるはずなのですが、まったく入りません。そこで主翼を真ん中で切断し、左右別々に接着することにしました。結果、中央に1ミリくらいの溝、前方に1.5ミリくらいの溝があきました。この溝は伸ばしランナーを埋め、たっぷりの瞬間接着剤で固めてから削ると、これだけでほほ9割かた整形終了にできます。あとはちょっとパテで均せばOKです。ほかのところも、まあ、似たような状況です。ヒョウタン形の翌端タンクは、もちろんそのまま使います。


 

 塗装は、水性塗料の筆塗り。『飛行機模型スペシャル03』の記事にもあるように、実機の塗装はタッチアップでの色違いが目立ったり超いいかげんなボカシをしたりと、プラモデルみたいに美しくありません。退色もひどく、タンなんか実機ではだいぶ白っぽくなっていました。だから、わざわざ汚く塗ってみました。筆ムラがないとは言わないけれども、大部分は手間ひまかけて汚くした塗装で、狙いどおりに塗れたと言っていいでしょう。 思ったよりもイイ感じですが、それにしても汚いですねぇ。主翼にある黒線はデカールにはないので、描きました。まあOKです。
デカールは基本的はものだけ。国籍マークの色ズレが大きいですね。『飛行機模型スペシャル03』の記事と比べると、細かなマークは色が違っていますが、どうでも構いません。気にしないで貼ります。貼れば完成です。



完成して眺めてみると、とんでもないキットだったようには見えません。まあまあという感じです。廉価なキットだったし、その金額以上に組み立てを楽しんだし、特に不満はありません。ぜひ、皆さんも1個、ご購入してください。 “プラモデルって、いろいろあるなァ”と認識をあらためることができます。大丈夫、読者の貴方なら、きっと完成させられます・・・(ほら、買ってみたくなりましたね?)。


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