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プラモデルの製作

  幻のドイツ戦闘機Me329 (フルスクラッチ1/48)

by 愛知県在住 作者 清水 栄治




■作品について
 この作品は2005年下期頃に作成したものですが、模型雑誌で第二次世界大戦前後のドイツの航空機が載っているHPを知り、その中で格好がよく非現実的なスタイルのMe329にひかれ先回のキー83に引き続きフルスクラッチで作ることにしました。 HPですが“Luft46-WWⅡの名称で、中をのぞいてみると、それはそれはびっくりするような計画倒れや試作まで実際に飛行して活躍した飛行機など素晴らしい内容で又写真やイラスト簡単な図面まで載っており大変製作意欲の湧く内容でした。




■飛行機キットについて
 2005年の時点ではプラモデルのキットとしては私の知る限りでは日本はおろか海外でも存在してなかったと思います。(現在では色々あります)この飛行機はHPの写真によると試作に入る前の木製の枠組み機体が載っており、計画倒れの機体ではないかと思います。1940頃に無尾翼を考案していることには驚きです。 後部にリモコンの機銃が付いており実際に飛んでいたら破壊力は相当のものであったと思います。無尾翼でリモコン機銃がたまりませんね。幸い簡単な図面が載っておりそれをダウンロードして会社のコピー機で1/48のサイズの図面を作り作成の準備にかかりました。




 さて作成に入りますが材料はタミヤ製のプラ版とプラ棒、それにエポキシパテを使用しました。先回同様に翼は翼断面に直角方向の桁を接合してその上に0.5mmのプラ版を貼りました。翼全縁のアール部はエポキシパテで整形しました。胴体は構造断面に直角方向にプラ版の短冊を接着して短冊の隙間を瞬間接着剤で流し込み補強し乾燥後全体をペーパー掛けしました。 コクピットは資料を基にそれなりに仕上げ、キャノピーは塩ビ版ではなくプラ版で枠を作りそこへ透明プラ版をストーブの熱でアール状にまげて1枚ずつカットして全体を仕上げました。この作業はアールの曲げ加工がむつかしく、かなりの失敗を伴い苦労の連続でした。リモコン機銃部はプラ版の芯にエポキシパテを盛り付け乾燥後ペーパーかけ仕上げをしました。プロペラ(フジミ)、エンジン排気管(フジミ)、車輪(ハセガワ)などは加工が難しく既製品を使用しました。機体全体には資料に基づきそれなりに筋ぼりを施しました。




 次に塗装ですがHPにはイラストが少しあるだけであまり参考にはならず、迷彩は行わずドイツ機らしい無地ぽっいデザインにしました。塗料は全てラッカー系を使用しました。ちょうどこの時にグンゼから紫外線カットのクリアーが発売されていて早速最終仕上げに吹き付けましたがそれが最悪で乾燥するにつれて部分的に白く濁る症状が出ました。 再度その上から透明クリアーをかけ濁りを消そうとしましたが満足のいくものにはなりませんでした。従って塗装膜が厚くぼてっとした感じになってしましました。



■全体をとおして
 製作は2機目で要領を得たこともあって150時間くらいかかったと思います。完成してみると1/48のサイズでは意外と大きな機体だとわかりました。今回簡単な資料を基に作ってみましたが寸法を守るよりイラストから得るイメージを大事にして作ることが肝心であると思いました。タミヤ模型がデフォルメがうまいのもよくわかりました。今回のような挑戦は形、色に決まりがなく自分のイメージでどうにでもなるような感のものは製作途中では不安な要素が多くありました。 どんな形になるのか、これでいいのかなど葛藤の連続でした。しかし形が出来上がってくると最後は自分の感性やこだわりなどで仕上がっていくものだと理解を得ました。大変いい経験で又自由に飛行機作りができたことは大きな成果だと思いました。



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