Home  >冷凍怪獣ペギラ 対 地底怪獣バラゴン (バンダイ1/350・山勝1/260)

プラモデルの製作

冷凍怪獣ペギラ 対 地底怪獣バラゴン
(バンダイ1/350・山勝1/260)

  by 加藤 寛之




こんなタイトルの映画や番組はなくて、私が勝手につけたもの。怪獣に相応しいタイトルで紹介したかったのだ。





 ペギラは「ウルトラQ」の人気怪獣。「ペギラが来た!」と「東京氷河期」の2本で主役を務めた。キットはだいぶ以前に、2年間ほどで閉店した「新町模型店」で買ったものだ。買ってはみたものの作るわけでもなく、倉庫に入っていた。組んでみたら、なんだか脚が長すぎる感じがする。そこで組図にある実物写真と見比べたのだが、あれ!立ち姿が全然違うじゃないか!何の1/350だよ!と思ったものの、どう見てもペギラだし、まあいいか。 塗装では私の中にペギラの色の記憶がない。それは当然で、肝心の番組が白黒だった。そこで悩むことなく、組図にある貴重なカラー写真に似せて塗ってみた。意外に怪獣プラモって面白くて「そういえば、このシリーズにはゴジラやメカゴジラ、バルタン星人、ガラモン、ゴモラ・・・ガメラもあったかな、再販してくれるといいなぁ」と思ったりした。




 写真では1枚、特撮を加えた。手前の氷山はスーパーの買物袋、後ろはA3の紙。“これだ!いいぞ!”だ。実は当Webモデラーズには、過去にこのバンダイのペギラが登場している。 作るときに「まずいな、チャンドラーに改造するかな・・・」と一瞬思ったが、耳みたいな角が面倒で、重複無視の楽な道を選んだ。




追記:「東京氷河期」では泥棒となった元零戦パイロットが息子の勇気ある行動と言葉で真人間になり、ペギミンHを積んだセスナでペギラに突入して退治する。テレビで見たときは、息子の言葉で心が変わったと思っていたが、それは表面のようだ。

平和を信じ空に殉じた戦友に恥じたからこそペギラに突入した、そうでないと自らの命と引き換えに特攻して果てる意味が分からない。放送された昭和41年は、まだそんなストーリーが成立した時代だったということだ。




 もう一体は、東宝の怪獣映画『フランケンシュタイン対地底怪獣』に登場する、氷河期を生き延びた古代恐竜(あれ?恐竜なの?)。名はバラゴン。これはその1/250スケールモデルということになっている。先日、未製作のキット群のなかからペギラとともに発見された。キットは手足、首、尾が可動という半おもちゃ的なもので、箱絵も子供の絵本みたいな可愛さだ。愛おしくなり、作ってみた。 作ってみたら驚いた。なんだ、このリアル感は!手足可動という造形上の制約はあるものの、映画に出演した本物よりも、はるかに怪獣らしいぞ。加えて、人間が演じているんだという雰囲気までも再現している。こんな形だから金型分割はどこも波状なのだが、これも驚くほど接着面の流れが合っている。だから完成までの時間も短く、土曜の夕方にパーツを切り離し始め、翌朝7時には塗装まで終えてしまった。もちろん、食事も睡眠も充分にとってのことである。

 

 組み立てに際しては、パーツを接着して接合した部分をカッターの刃で大雑把に削り合わせ、その上からビン入りの接着剤をたっぷりと塗りつけた。乾くとこれで面がつながる(ペギラも同じ方法)。手足等は固定したので可動面はピッタリと合うように均してあり、ここも接着剤で上塗りしてある。 元が可動なのでズレて当然のところにはパテを擦りこんであるけれども、金型分割のズレを誤魔化すためにパテを使ったところはない。塗装は箱絵を参考にした。




 追記:『フランケンシュタイン対地底怪獣』は、終わり方にバリエーションがあり、地中に飲み込まれるパターンと大タコが登場するパターンがある。通説では前者が当初上映型、後者がテレビ放映型とか海外版だとか言われるが、私は上映時に両方見ている。 前者は地元埼玉県南西部の一地方都市、後者はその1~2か月後くらいに東京都多摩地区の映画館で見たように思う。テレビ放映時に「どっちかな?」と期待していたことも覚えているから、これは間違いない。


 Home  >冷凍怪獣ペギラ 対 地底怪獣バラゴン (バンダイ1/350・山勝1/260)

Vol.70 2014 June.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

製作記事

TOTAL PAGE