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誌上個展

ピアッジオP・108B serie1 の製作
 (フライングマシーンズ 1/72)

by 寿




 正直フライングマシーンというメーカーは、買った当人が「何それ美味しいの」的な初見参なブランドでありました。寡聞にしてよく知りませんが、キット自体はMPM製だったりするので関連のサードパーティなのかもしれません。
でもまぁ、「欲しかったので買ってみた」という所は大手メーカーキットの購入動機となんら変わりは無かったりするので、さしたる問題ではないのですけれどもね。
キットの内容も簡易インジェクションとしては割とサクサク作れる良質なものでありました。キット本体も、特徴を良く捉えた良好なプロポーションのようです。手持ちの資料が少ないという事実が功を奏しているのかもしれませんが、事実このまんまでかっちょええし。
ヘタに多量の資料を入手していたらかえって手を出す気力が失せていたかも。プラモ制作はモチベーションと思い込みが大切なのであります。「模型は資料で作るんじゃねぇ。脊髄反射で作るんじゃ」とは何方の言葉であったのか。わたし的には中々に名言だと思っておりますけれど。




 この爆撃機の魅力はやはり、ヒコーキとしてのプロポーションの良さもさることながら他の国の機体にはない独特の個性ですね。何と言っても目に付くのは、その端正なシルエットを台無しにするかのような無骨な機首。そして迷惑なまでにめんどくさいイタリヤ迷彩。エンジンナセルにリモコン銃座付けてるし、その一方で尾部銃座が無かったり。
いったいどういったロジックで出来上がってるんでしょうか、このヒコーキは。なんだか色々とチグハグ感が全開で漂ってきます。それでも何故か全体としては調和が取れて見えるのが不思議なんですよ。何と申しましょうか、コレがアートの国、直感とパッションとで生きている人たちの自負。ローマ末裔の底力此所に在りってカンジなんですかね。




 工作自体には特に問題なしといった感じです。主翼は一応桁が入ってましたが、念のために翼内にプラ版で補強用の桁を追加してます。尾翼もイモ付けだったので、安心の為にも真鍮線で補強を入れてます。  それぞれの接着面も補強と精神的な安心が欲しいので、瞬間接着剤を裏側から流し込み硬化スプレーを吹いて固めています。


 

 下地はまず、目標とする色合いよりも一段濃い色合いで下塗り。その後、パネルラインを残すような気持ちで暗色から明色への立ち上げを基本としております。最大の山場であるグリーンとレッドブラウンの網目状の迷彩は、筆塗りで歪んだ斜めの格子模様を描くつもりで面相筆で塗りたくっております。グリーンの後はレッドブラウンそして再びグリーンといった具合に交互で繰り返しです。一通り塗った後は使ったグリーンやレッドブラウンよりも些か明るめに調合した色を、思う存分希釈してエアブラシで吹いてます。これで迷彩のボケ足を追加といった按配ですね。  エンジンカウリングのイエローは下地に明灰緑色を塗った後、希釈した黄燈色を吹いてます。これで落ち着いた感じがだせるかなー、って所でしょうか。塗装が終わったらスミ入れしてデカール貼って、セミグロスでトップコートを吹いて完成です。
 

製作の詳細

01:まずコクピット組んで
02:胴体組んで


03:主翼の中には補強用の桁を追加



04:おおぅ。ピアッジオは機種がチャームポイントじゃのう。素敵
05:カウリングの裏は接着用の支柱を追加。そのためのパーツが無いのよ。人員削減、じゃない部品点数少なくして組みやすくしました、ってやつ?・・・・やっぱ簡易インンジェクションはモデラーの忍耐力が試される?あるいは挑戦か?これは。


06:翼と尾翼をくっつけてとりあえずヒコーキの形に。色は当然裏側からね




07:1/72でこの大きさ。塗るのも一苦労でございます


08:迷彩は中島機体色でまず第一段階。そしてレッドブラウンで第二段階。ここいら辺からようやくノリノリになってくる。



09:下塗り終了!エアブラシでぼかしも同時にいれちゃう



10:アップにするとこんな感じね
11:腹帯と尻尾のクロス描いて、スミ入れした後にデカール貼ってセミグロスクリアーを吹けばようやく完成。長い道のりじゃったのう。


 こやつは途中で何度も中断の憂き目を見たから、完成の悦びもひとしおであります。しかし1/72のくせに1/48の双発機よりデカイってどーゆーことよ。さすが四発爆撃機。デケーわ。残る問題はこいつの置き場をどーするかってことなんだけど・・・・


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