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誌上個展

歩く ドラえもん (バンダイ)

by 田口 博通 Hiromichi Taguchi




 今年も映画が公開されたドラえもん。
 こちらは、ずいぶん前にバンダイから発売されていた 「ドラえもん」です。今でも売られているのでしょうか?
 首横のノブを回すとぜんまいでトコトコ可愛く歩きました。
 ずいぶん前というのは、もちろん子供たちが小さい時の事ですから、もう25年も前になるでしょうか。
 せがまれて確か映画館の売店で買ったもので、簡単に組み立てられました。 
 
 ここはプラモデラーの父が作る「ドラえもん」ですから、手を抜かず、しっぽと首輪はちゃんと赤で塗り分けました。
 首輪の鈴を金色に塗って、ヒゲを塗り、シールの目と口と貼りつければ完成です。頭のプロペラがアクセントですね。立体的に未来から来たネコ型ロボットのドラえもんが見事に表現されていて可愛いフォルムです。 




  ぜんまいを巻くと体を左右に揺らしながらゆっくり歩きますが、その姿がなんともユーモラスです。
 子供たちは床に寝そべって、ドラえもんと同じ高さに首を低く傾けて、遊んでいました。何を想像しながら遊んでいたんでしょうか、夢がありましたね。

 当時は情操教育にプラモデルが果たした役割が大きかったのではと思います。 
 残念ながら現代の子供達には、何か情操教育にいいようなプラモデルをと探しても、まず探せません。 
 ガンダムの武器セットで戦争遊びをするようなプラモデルしか 売っていないとは。小さい子供達の頭の中に刷り込まれるのは「争い」と「破壊」、「死を意識しない現実感の無い戦争」だけです。
 利益先にありきで、これが 悲しいプラモデルビジネスの現実かもしれませんが、メーカーさんには もっと考えて欲しいものだと思います。もっと社会の中でメーカーとしての「存在意義」があると思うのですが。


   その頃は、小さい子供たちを連れて 厚木のオープンハウスにも良く行きましたが、展示機にかじりついていたのは父親だけで、子供の興味は展示されているアメリカの軍用機にはありませんでした。  毎年、放水遊びや、グランドのテントに設置された遊び場、それから、バーベキューやホットドッグの屋台を楽しみにしていたようです。
 今考えれば、素直で健康的な反応です。


ヘルメットをかぶせてもらい、サムアップして OV-1パイロットと記念撮影


 その子供達も成長して無事巣立って行き、我が家には ドラえもんだけがポツンと残りました。
 子供達はドラえもんのポケットから夢を取り出して、そちらに向かって トコトコとドラえもんと同じように歩いているんでしょうね。

 このドラえもん、今でも、首のノブを巻くと、元気にトコトコと歩きます。
 君はちっとも変ってないね。ドラえもんくん


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