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誌上個展

<日本航空史>
祖国への飛行で散った民間女性飛行士 朴 敬元さん

  by 加藤 寛之

 民間女性飛行士・朴敬元さんというと、サルムソン2A2の機上でこちらに向かって日の丸を掲げる写真をよく見かける。なぜ日の丸かといえば、当時の朝鮮半島は日本に併合され国そのものが無かったので、祖国にふさわしい旗を掲げることは出来なかった。昭和8年8月7日、その写真を撮影の後に羽田から朝満親善飛行へ飛び立ったものの、現在の静岡県熱海市の山中に墜落し亡くなった。地元の方々がこれを悼み、碑を建てたそうだ。現在の碑は新しいもので、熱海梅園の中にある韓国庭園に置かれている。 埼玉県日高市には高麗神社という古い朝鮮王朝に由来する神社があって、朴敬元さんは昭和6年に小泉逓信大臣と高麗神社へおまいりしたことがあったという。時代的には飛行免許を持つ人がごく少数だったときの女性飛行士だから、今なら女性宇宙飛行士に相当するような注目度だ。それゆえに親日的女性を演出させることで政治的に利用されたともいえるが、本人はただ空を飛びたかっただけではないかと、私は思っている。




 鉄道利用の場合、熱海梅園の最寄り駅はJR伊東線の「来宮」駅になる。日中の運転は30分に1本くらいか。熱海ならば車で出かけて温泉と観光、海の幸を楽しもうという方もおいでだろうが、残念ながら熱海梅園に駐車場はない。 そういう時はガッカリせずに澤田政廣記念美術館で芸術鑑賞をお勧めする。ここは熱海梅園に併置されている美術館だから、観てすぐに帰るのではなく梅園内を散策して余韻を味わいたい。韓国庭園は澤田政廣記念美術館駐車場から歩いて1~2分のところだ。


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