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プラモデルの製作

 ユーロファイター・タイフーン (ハセガワ1/72)
イギリス空軍第3(F)飛行隊 飛行隊長機 

by 寿




・タイフーン、タイフーンですよ!待ってたんだよね、このキット。アナウンスがあったときには小躍りしてスキップしてましたもん。ひっさびさにハセガワ新金型のナナニイのジェット戦闘機って事もありますが、それ以上にヨーロッパ機って所が素敵。(そういやフランカーもあったな。出たのはちょびっと前だったけど)
 まぁ、「なんでヨンパチじゃねぇの?」って声も聞こえてきそう。でもそのサイズのタイフーンはレベルが出してるので充分でしょう。そこでバッティングしても何でしょうし(しっかりわたしも買ってるし~)、それにコレクションとして数をそろえるにはナナニイがベストかな、と。ジェットのヨンパチはチト大きいので持て余し気味ですからね。場所も取りますし。
 気に入った機体を作り込むならヨンパチ以上。でも、ずらっと揃えるならナナニイ。そんな感じですよね。展示会とかでヨーロッパ機がひしめいて並んでいたら、ちょっと良くないですか?ねえ。
 や、別にタイフーンをずらっと並べようとは、そんな大それた事は考えて、考えて・・・・か、考えてないですよ、はい。




 キットは流石のハセガワ様。かっちりすっきり精度高くてスマート。ヨーロッパ製の武装がてんこ盛りなのもポイント高し、です。それに何より極楽鳥仕様の専用パーツが入っているのが特に良い!ここは声を大にして言いたい所です。飛行状態の脚庫扉は無論、飾り台に突き刺す為の溝や専用パーツまで入っているとは。更に初回限定とはいえ、展示スタンドが同封されてるなんてなんというサービス精神。素敵すぎます。こりゃあもう、「タイフーンを飛ばせ」というメーカーの魂の叫びに違いありません。
 そんな訳で当然のように今回も極楽鳥仕様です。このキットを飛ばさずしてどのキットを飛ばすのか、ってなもんです。決して脚を作るのめんどくさいからじゃないですよ、決して・・・・




 コクピット塗ってパイロット乗せてキャノピーで封印すれば、あとは一気に進みます。あ、今回HUDにはハセガワ謹製の偏光フィニッシュシート(グリーン~マゼンタ)を貼ってみました。一度使ってみたかったんだよね、これ。あと、タイフーンとほぼ同時期に発売された蓄光フィニッシュシート(ブルー)も編隊灯に貼ってみます。どんな雰囲気に仕上がるのか、作る前からちょびっとドキドキ。制作そのものは全くもって問題なし。 武装セットにも試作中の中距離ミサイルミーティアや巡航ミサイルまでが入ってる。嬉しい配慮じゃありませんか。
「付けるなら巡航ミサイルだべや」ってことで武装形態は端から決定事項。普通ならここでちょっと悩むところですけどね。でも現用機で何がめんどくさいって、それはコーションデータとこの武装軍団だったりしますが、まぁちまちまと地道に作っていくしかありません。こういった小物が仕上がりを左右するので手を抜く訳にもいきませんし。




 機体を作るだけ作ったら塗装ですけど、全部同じ様に見えるタイフーンも採用国によって微妙に色合いが違うのね。イギリスの場合はちょびっと淡い緑がかった灰色。Iさん曰く「ムーミン色」のグレイです。最初は塗装図の指定色を下地に使ってトーンを上げてみたんですけど、どーにもイメージと違う。根本的に入っている顔料が違っている感じ。きっと塗装図の色と実機とを照らし合わせたら塗装図の色が正解なんだろうけど、写真で見た色合いの方がスケール的に合ってるかな、と。そんな訳で塗り直しです。  最初はクレオス308番(FS36375)を下地に明灰白色で立ち上げてたのですが、これが少し違う。そこで今度はそれをベースに325番(FS26440)で軽く上塗りした後、エアクラフトグレーを薄くかぶせてます。うーん、まぁこんな感じかなぁ。下面は陰になるんで最初の色合いのまま暗めにしておけば、写真の明暗に似た効果が得られるという一石二鳥な仕上がりです。異論はあるでしょうけど、わたし的にはコレがイギリスっぽいかなと。写真なんて印刷や実機の発色、天候などの光源の違いでいろんな具合に見えるもんです。実機もシチュエーション次第でイメージ変わりますし。ですから塗った者勝ちってことで、本人が気に入った塗装で良いと思いますけどね。




 塗り終わったらちまちまと修行僧よろしく地道にデカール貼って、やはりちまちまと武装軍団も作っていきます。あ~、やっぱ現用機はこの辺りに最大の労力を要するわ。大戦機の戦闘機なんて機銃とせいぜい爆弾か増槽一、二本くらいだもんなぁ。デカールが終わったら武装貼り着けて、オーバーコートして翼端灯塗って完成です。  いや~、かっちょいいねタイフーン。こうして出来のいいキットに巡り会うと嬉しくなってまた作りたくなっちゃいますね。



 ああそう、タクシーライトに蓄光シート貼ったのはいいけど暗い場所じゃないとそれだ、って分かんないよ。とーぜんちゃあ当然か。光に当てた後に暗い場所に持っていくと確かにきっちり青く光って、ちょっと嬉しくなりますけどね。 贅沢を言えば少し暗い程度の場所でも「光ってる」って分かるくらい強烈なのってないかなぁ。そうなるとやはり電装しかないの?うーん、うーん悩ましい所でありますなぁ。

 

製作の詳細

(写真1):まずはキャノピーを磨く所から。1/72だとキャノピーも小さくて持ってる手が痛いよ。

(写真2):コクピットとパイロットはこんな感じ。当たり前かもしんないけど、何処も削らずにすっぽり入る。国産キットはやっぱ楽だわ。



(写真3):パイロットも良い出来。
 
(写真4):ノズルはちょびっと毛色を変えてアフターバーナーONの状態っぽく塗装。ホントはも少しノズル開いてるんだけど、ナナニイだしね。
 


(写真5):タービン側はこんな感じ。でも実機はもっと暗い感じでタービンだけが白っぽく見えるんだけど、それはヨンパチのときにトライしてみることにします。

(写真6):キャノピーで封印!そして巡航ミサイル、ストームシャドウじゃあ。名前がいいよね、そしてやっぱデカいよ。こんなの吊してよく音速出せるな~



(写真7)ニュートラルグレイで下塗り。

(写真8)裏面も同様に。シャドー部分はつや消しの黒で。


(写真9)色々悩んだ末の色がこれ。まぁモデラーの自己満足ですけど。

(写真10)逆に言えば、裏面が最初の色合いであるともいえる・・・・ドイツバージョンならこっちの色じゃね。



(写真11)ノズルを付けたところ。うーん、思ったほどの効果はないねえ。修行不足じゃ。
(写真12)機体上面のアップ。エンジンセクション上部のパネルラインがよれてるのは、筋彫りサボって筆で描いたから。抜きの関係か、この辺りのモールドが妙に浅いのよ。

(写真13)デカール底着用に軽くクリアー吹いてみました。

(写真14)ミーティアミサイル。塗装図じゃ基本色ベタ塗りだったけど、テスト用か実機装着された写真では弾頭が白系だったので塗ってみました。ちょっと見、アムラームみたい。


(写真15)ストームシャドウの黄帯の貼り位置がインストだと間違っちょる~。お陰でデカール無駄にしてもーた。泣く泣くタウラスミサイルのデカールを流用。ボックスアートの位置が正解みたい。

(写真16)やっと完成したミサイル群。一回のソーティでこれだけ積める戦闘機ってのも凄いよね。


(写真17)魅惑の展示スタンド。センターのドロップタンクをくっつけるだけで脱着可能なスタンドが完成。なんて親切設計なんだ!

(写真18)完成したエゲレスのタイフーン。余談だけどドイツじゃユーロファイターで通っていて、タイフーンとは呼ばないそうな。まぁ確かに気持ちは判らなくもない。日本で言うなら「ヘルキャット」とか「コルセア」とか、自国の兵士や民間人を機銃掃射した機体の名前なんて付けないよね。でもユーロファイター社では輸出仕様は全部タイフーンらしい。微妙に複雑・・・・

(写真19)で、裏面がこれ。前輪脚庫の扉に台形の穴が空いてるけど、実機もこんな穴が空いてる。なんで?脚庫の扉を閉めたときに「あれっ、穴が空いてる。パーツを間違った?」って焦ったもの。何のためなんだろ、境界層を逃がす穴はインテーク上部に空いてるしなぁ。何かの廃熱孔か何かかしら。解らん、謎だ。

(写真20)APU排気ダクトの煤汚れはちょびっとオーバーでした。まるでバックファイアか爆発した後みたいだ。反省。


(写真21)おおう、偏光シートのグリーンが目立つのう。でもちょっと目立ちすぎ?クリアグリーンの塗装でも良かったかもね。


(写真22)ノズルの塗装は今ひとつじゃね。これも今後の課題ですな。


(写真23)アフターバーナー(イギリスだからリヒートか)ON、に見えるといいナ。

(写真24)まぁ、今回も色々ありましたがかっちょよく仕上がったので良しとしておきます。




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