Home  >Little Tony 3 (ペーパーソリッドモデル )

誌上個展

Little Tony 3 (ペーパーソリッドモデル )

by  田口博通




 2014年8月号で スポーツプレーン (ペーパーモデル ) として、プラモデルでは発売される機会の無いスポーツ機やエアレーサー機の ペーパーソリッドモデルを一機紹介しました。

今回は、もう一機 リノのアエレースで活躍した ”Little Tony 3”を作ってみました。
   ペーパーソリッドモデルとは、文字通り 紙を材質に使った模型です。今回作るのは、ごく簡単な、胴体も主翼も薄っぺらなスタイルモデルです。

 種本には8月号と同様、誠文堂新光社から刊行されている「世界のスポーツ機」を使いました。




 作り方は 8月号と同様で、白ボール紙を切り抜いて セメダインで接着し、機体形を作りました。  塗装はMrカラーのクリアをしみこませ、サフェーサー1000で下塗り、その上に今回はMrカラーNo.80コバルトブルーを筆塗りしています。  数字マーキングは 京商のラジコンカー用「Dフレックスカラーデカール」という名称の裏糊付カッティングデカールシートのメタリックゴールド色を貼りつけました。
完成まで 正味3日という所でしょうか。

サフェーサー1000の下塗りが完了すると、おどろくほど丈夫になります。
プロペラは少し ひねっておきます。



 マーキング文字のカッティング方法ですが、もう一枚の型紙コピーをデカールシートの上に糊で仮貼りし、文字の周囲をカットします。
 
 カッティング後に仮貼りのコピー紙を取り去ってから、アプリケーターを用いて 文字の部分を機体に貼りつけるという方法です。この方法はプラモデルにも応用できるので、詳しく紹介しましょう。


 2mm厚ぐらいのアクリル板に 所定の大きさに切ったカッティングシートをマスキングテープで固定します。
 その上に、マーキングコピーー(今回は方眼トレーシングペーパーでマーキングを図面から写し取った))をスティック糊で仮貼りします。
 仮貼りしたコピー紙ごと、カッターナイフで文字をカッティングします。
そして余分な部分をピンセットで取り去りさります。


 アプリケーターを文字の部分に貼ります。アプリケーターとしては エアブラシ用のマスキング粘着フィルム(ロールで400円くらい)が粘着力が適当に弱く 価格も安いので、使い易いでしょう。
 そのまま、剥離紙から丁寧に剥がします。
 アプリケーターごと、機体の所定位置に貼り、文字の部分を強くこすりつけます。その後、そっとアプリケーターに使った粘着フィルムだけを剥がすと マーキングは簡単に完成です。


 胴体ラインは文字と同様にカッティングデカールです。キャノピーは作法通り、シルバーで下塗りした上にMrカラーの透明ブルーとしました。マスキングテープを アクリル板の上で細切りにして 用いています。 エンジンカバーとスピナーはゴールド、プロペラはシルバーとしてみました。脚カバーもテープでマスキングしてゴールドでラインを入れています。
エルロン、エレベーター、ラダーの線は 耐水マーカーで入れてみました。





  ”Little Tony 3”の主翼形状、機体バランスはやはりエアレーサーとしても活躍したP-51Dムスタングを 基にしたスタイルです。リノのエアレーサーは スタイル、カラーなど自由さに溢れていて 写真を見ていても楽しいですが、残念ながら プラモデルとして発売されることはほとんどないようです。
 このため、古来から、ベアキャットやムスタングのキットを改造する記事が模型誌に多く掲載されていて、楽しんで読んでいましたが、機体形状をの大改造が必要で、自分の技量を考えると手が全く出ず、読むだけに終わっていました。
 木を削るソリッドモデルは、私のようなものには、とてもとてもハードルが高いのですが、こんな、ペーパーモデルならば、簡単にでき、機体イメージが伝わります。 世の中に発売されていない機体を自分で作る。これは楽しみです。
 
 写真資料を揃えて、実在の機体を作るのもよし、フリースタイルでありそうな機体をありそうな塗装とマーキングで作るのもよし、そこには自由な世界が広がっているような気がします。




  Home>Little Tony 3 (ペーパーソリッドモデル )

Vol75  2014 November     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved / editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

特集2 

TOTAL PAGE