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プラモデルの製作

F-9F-4 パンサー (マッチボックス 1/72)

  by 加藤 寛之




 またマッチボックスを作った。今回はパンサーだ。マッチは「だいたいOK」みたいなキットなので組み立てに神経を使わないし、 さらにパンサーは紺1色でペロッと塗ればオシマイだから、プラモを作りすぎて疲れた私のリハビリにピッタリのはずだ。




 開封すると2色のパーツが美しい(と、思うことにする)。ところがだ、なぜか事後変形が凄いのに当たってしまい、垂直尾翼パーツが90度くらい曲がっている。影響は胴体部分にまで及んでいた。ここは手でグニャっと曲げたりこっちを伸ばしたりして、なんとか使えるように修正できた。主翼に変形はなかったが、こいつは最初からおかしい。軽く歪んだ板みたいだ。それなりに前縁や後縁をガリガリと整形してみたが、板っぽさは消えない。まあイイや、マッチだし。板っぽいということは、その影響は胴体にも及んでいるはずなのだが、ここは気付かなかったことにする。 エアインタークはなぜか上下分割の別部品で、仮組みしても隙間ガタガタで全然あわない。ここは実機の形など考えずに瞬間接着剤や少量のパテでなんとか整形する。ここにある気流制御の板も充分に厚いが、これを薄くするとまた穴があくので、もちろんそのまま接着する。キットの状態を受け入れればよいのである。ところでその主翼だが、キットは上方に折り畳んだ状態にも組めるようになっている。そうはなっていても断面が見える部分の作りこみはゼロだし、そもそも私の好みでもないので、スッと伸ばした状態に組んである。




 胴体は前述のように、珍しいところは垂直尾翼部分が分割されているくらいで、特に書くようなことはない。前部に錘を入れるくらいが注意点。ステキなのはコックピットで、バスタブ型に椅子を入れるお手軽構造だ。完成後には覗き込まないかぎり見えない部分なので、私は簡単な方が好きだ。ペッペッとくっ付ければ終了だ。
 そんなこんなで、ほぼ飛行機の形になった。
紺と銀は、それと指定の色を塗って終わり。塗装嫌いの私としては、実に良い楽な塗装だ。細部塗装は指示がなく、これ幸いと想像で色を決めた。問題はデカールで、製造から年数を経過して綺麗に貼れない。透明部分が、なんとなくクチャクチャして白濁しまう部分が発生してしまう。何度も旧いマッチを作った経験から、そこに色を塗ってしまうことにした。これも幸いなことに紺色なので目だたない。最後にGSIクレオスのトップコート半光沢を軽く噴いて完成とした。これを光沢にした方がよいことは分かっているが、うまく乾燥してくれるかどうかに自信がなく、安全な半光沢にしておいた。




 さて、このキットを精巧だとはとても言えないが、つくることが実に楽でいい。マッチは精密なキットからは2段階も3段階も視点を下げた、お手軽な製品なのだ。販売対象を広く普通の人においた設計姿勢なのだから、「だいたいそんな感じ」に出来ればOKなのだ。 そんな曖昧さが私にはピッタリで、だから私はマッチが好きだ。

・・・エっ、皆も簡単なのが好きなんじゃないの? ホントはそういうキットが欲しいんでしょ、違うの、違うの? マッチだって、それなりにはちゃんと出来るんだけど。



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