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プラモデルの製作

   P-51ムスタング (ハセガワ 1/32)

by 愛知県在住 作者 清水 栄治




■作品について
 この作品は2011年の秋頃のものですがハセガワJMCモデラーズコンテストに応募して“スーパーマスターズクラス”で銅賞をもらった印象深い作品です。このムスタングを作る前に同じものを以前に作り銀色塗装に失敗してしばらく放置していました。 その後ガイアノーツやグンゼなどから銀色に関する多種な塗料が発売になり、どうしてもキットを完成させたくて再度挑戦した作品です。又其の時にエンジン等をスクラッチしておりそれもなんとかして日の目を見せてやりたい気持ちもありました。




■キットについて
 ハセガワ製の1/32でかなり古いと思いますが私の手持ちは再販です。現在では入手困難なキットです。機体表面は凸リベットとパネルラインが施してあります。おまけとして機銃と其のパネル内部の再現とエンジンが少々再現してあります。機体のアウトラインは程好く捉えており修正する箇所は見当たりませんでした。 ただキャノピーの形状が少し扁平気味の感が見られます。これはそのまま使うことにしました。デカールは経年変色を起こしており特に白色は黄色みがかって使い物になりませんでした。いつも思うのですが再販時にはおごったデカールを用意してほしいものです。




キットの改造には、まず凸リベットは削り落しカルコで凹リベットに又パネルラインは筋ぼりにしました。その他は補助翼を切り離してダウン状態に取り付けました。コクピット内は資料を基に追加工作をしました。 足回りもパイピングを追加工作しました。キャノピーはパーテイングラインを削り其ののちコンパウンドで磨きをかけ透明度を上げました。貼り線は本物の極細の銅線を使用しました。




機体の製作は問題なくスムーズに進みました。問題は塗装です。今回はグンゼのステンレスシルバーを使いました。銀色には細かい金属粉が混入しておりそれが吹きつけ時に転がり吹き付ける場所により粒々として残る個所が出来ることから、吹きつけの角度や順序など試行錯誤しましたが、やはり胴体と翼付け根に飛び散ったツブツブができました。 これは乾燥後2000番の水ペーパーで削り落した後に再度超薄いシルバーをサット吹き難関を切切り抜けました。当然胴体、翼に銀色に明暗を付けて見栄えを良くしました。




 次はデカール貼りですがキットのものではなく“アエロマスタ―”を購入しました。デカールを貼る前に銀色塗装乾燥に4~5日置きその後ガイアノーツのクリアーを2回吹きつけました。これはデカールの「食いつきとシルバリングを防止」するためです。又ガイアノーツは乾燥が早く下地塗料を侵さない感があるから採用しました。 デカールは発色と隠蔽力は良いですが、少し固めで軟化材を多用することで問題なく仕上がりました。ここで通常は筋ぼり部に黒茶系の塗料を付けるところですが、せっかくのピカピカを壊さないように着色はしませんでした。デカール乾燥に1週間ほど置き仕上げにグンゼのクリアーを2回エアブラシで吹きつけ乾燥で完了です。



 
■その他について
 アメリカ空軍機が飛行場でエンジンむき出し状態では寂しいものがあり、それを引き立たせる物を準備しました。それにはまずパイロット。これはストックしておいた”ファインモールド”のものを使いました。これはレジンではなくプラ製で出来が良く、エナメル系塗料で仕上げました。エンジンパネルは何かに載せたいために爆弾運搬車を資料を基にスクラッチしました。 その他小物もそれなりに伸ばしランナーで作りました。飛行場はホームセンターで売っている棚板の上に厚紙をボンドで貼りコンクリート目地を筋ぼりカッターで溝を入れました。その後ラッカー系の塗料でコンクリート色をエアブラシで塗装しました。飛行場のリアル感を出すためにオイル汚れ、タイヤ摩擦跡など着色しました。




■全体について
 製作は120時間程度かかったと思います。(エンジンのスクラッチ時間含まず)飛行機作りの中で一度は銀色のしかもピカピカの機体を作りたい。それは一度銀色塗装を失敗したことであきらめていましたが、スクラッチしたエンジンだけをストックしておいたおかげで再度製作に着手できました。 ムスタングはピカピカが良く似合う飛行機です。今回の作品で銀色塗装に恐れることなく着手できるようになりました。今後も日本機など交えて又塗装方法など試行錯誤しながら作り続けていきたいものです。




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Vol.76 2014 December.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved / 
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