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誌上個展

F8U-1P (RF-8A)クルーセイダー(サンワ約1/150)

by ヒサマロ




 どうもヒサマロです。今月の第二特集は今は亡きメーカーたちとのことで前回の温故知新シリーズでは東京プラモを取り上げたので今回は本家の三和模型F8U-1Pクルーセイダーをチョイスしてみました。サンワは三共、マルサンとともに我国のプラモ黎明期を代表するメーカーであり多数の商品を販売しプラモデルの普及に大きく貢献しました。残念ながら1963年に倒産してしまいましたがその金型の多くは東京プラモ、ナカムラ、カワイなどに引き継がれてゆきます。 私が特に印象に残っている製品はC-124グローブマスターで機首のカーゴドアが開くと中のローディングランプが出てきてロケットや車両などが乗せれるようになっているなど大変良く出来たキットでした。このように結構マニアックな機体を取り上げてくれており、今回製作したクルーセイダーも戦闘機型ではなく偵察型であることが大きな特長であります。インジェクションキットとしては偵察型のクルーセイダーはこれしか製品化されていません。大変貴重な存在です。



 それではこのキットを観てゆきましょう。私はこのキットをいつどこで入手したのか覚えておりませんがどうやら海外向けにパッケージングしたもののようで組立説明書が英語表記になっております。 ボックスは橋本氏のイラストが表にカラーで裏には単色で他の製品が描かれています。パーツ総数はスタンドを入れて ちょうど20になります。



 それでは実際に作ってゆきましょう。胴体は単純な二分割ですが機首の空気取入口が厚みがあるので超音速機らしくなるようにヤスリで削って薄くしてあげましょう。 ついでに機首から尾部まで筒抜けなので前脚収容部辺りにプラ板でバルクヘッドを作りさらにプラ板でショックコーンからつながるように床板も自作しておきます。



 せっかくですのでプラッツのクルーセイダーからシートを調達して入れてみましたがキャノピーの透明度が悪くほとんど見えませんでした。尾部の排気口もプラッツから少し削って入れてみました。垂直尾翼は別パーツですが合いは悪いので溶きパテで隙間をしっかり塞いでおきます。 主翼と水平尾翼を取り付ければほぼ出来上がりですが、なぜか車輪部分が1/72なみの大きさになっておりまして、いくらなんでもこれではひどいので脚部分もプラッツから調達いたしました。



 塗装はいつもの通りミスターカラーの筆塗りで根気よく塗装いたしました。カメラ窓のモルードはないので黒を適当に塗っておきます。 デカールはキットのものは増加試作機になっていますが当然使用できませんので基本マークはプラッツから調達し、マーキングは海兵隊のVMCJ-2としてあちこちからそれらしくなるように貼り付けておきました。



 出来上がってみると胴体下部分はちゃんと四角くなっており側面形はなかなか感じが出ていますが、平面形は胴体がかなり太く少し寸胴なのでどちらかというとコルセアに近くなっています。 特にショックコーン付近は本来は縦長の楕円形の断面になるのですがこのキットでは横長の楕円形の断面になっているのでだいぶ実感をそいでいます。



 今回一緒に記念撮影した食玩のクルーセイダーと比較するとその違いが良くわかりますね。 しかし50年以上も前のキットにこういう評価を下すことは酷な事でありまして、むしろよく偵察型をキット化してくれたと褒めてあげましょう。サンワ、えらい!







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