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特集  ステルス

F-19 (イタレリ 1/48)
F-19 (Italeri 1/48)

by  田口博通 Hiromichi Taguchi



 今回作ったのは、1980年代にイタレリから登場した真偽不明ステルス機F19の1/48スケールモデルですが、発売された時には物議があったようです。
 某有名航空雑誌には次のような都市伝説のような逸話が掲載されていました。短くまとめると
”米国政府のさる高官が情報公開の場でイタレリのプラモデルを手に証言した内容は、「イタレリのステルス機プラモデルは 垂直尾翼が内側に傾いているが、実機は外側に傾いているので、プラモデラーは自分で改造すべし」であった。”
 米国高官のお奨めのように 垂直尾翼を外側に傾ける改造は大変なので、目くじらを立てずに、そのまま、作ればいいのではと思います。
  真偽不明のいわゆるUFOプラモデルとしては 同イタレリのMIG37と比較すると、米軍機らしい全面曲面の魅力的な形態をしているのではないでしょうか。全体のフォルムは Lockheed D-21のラインを受け継ぎ、SR91オーロラにいたるラインではないかと想像しています。
 さて、艶消しブラックで全面を塗装して出来上がってみると 上から見たその姿は、まるで 「ツチノコ」さんであります。家人は 大きなゴ○○リがいると思ってギョッとしたそうです。1/48ですから、全長がほぼ30cm、それはギョっとするに決まっています。


製作

 1/48スケールモデルとしては、部品点数が思ったよりも少なく、組み立ては楽です。
 主翼は胴体と一体のいわゆるブレンディングボディとなっており、コクピットを上下分割の胴体にはさんで接着すれば、ほぼ完了です。
 エアインテークと尾翼付け根、胴体下面に隙間ができますので、レーダー電波を反射しないように、丁寧にパテで修正しておきます。
 金魚の前ひれみたいなカナードウイングをエアインテーク入口に接着する時には、ここは顔ですので、左右の傾斜バランスに注意が必要です。
これで、あっというまにF19の姿になります。




塗装

 つやけしブラックをスプレーで全面に吹き、細部を塗り、デカールを貼れば塗装は完了です。デカールが艶消しで固めで余白が光ってしまいました。1/48の一色塗装を筆塗りで行うには相当の勇気が必要なので、単純にスプレー塗装がお勧めです。 胴体下面の爆弾槽、脚庫はホワイトです。
F19の実際の運用は戦闘機ではなく、F117Aのように、戦闘爆撃機でしょうから、武装はマーベリックよりも、GBU-27に積み替えた方が適当でしょう。







 主脚の分割がちょっと凝り過ぎていて、主輪の方向が出にくいのがこのキットの難点でした。 脚扉は「いも付」となっているので、アルミテープでヒンジを作り、接着強度を確保していますが、このアルミテープ補強法はお奨めです。





完成

 真偽不明のステルス機F19、実は闇から闇へ葬られたのかもしれません。17年も極秘のベールの下にもぐったままで退役する時だけ華々しく登場した F-117A Nighthawkも同役だったと想像します。
 米国では既に退役したF117Aに替り、極秘のベールの下で、秘密のミッションをこなしているステルス機がきっと存在するはず。ミッションが歴然として存在するのに、後継機種がないまま退役することは、常識的に無いからです。
 それは、このF19に似ているかもしれないし、全く似ていないかもしれません。おそらくその極秘ステルス機が退役する際に明かされる機体形状はいかなるものなのか、興味がつきません。




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