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飛行機プラモデルの製作

Bf109E (マッチボックス 1/72)

  by 加藤 寛之




 来年のSLB展示会に向けて72サイズでBf109をいくつか作ろうかと思っていて、最初の1つがこれ。実は、簡単だから作っただけでもある。マッチボックス定番の2色成形で造形も大雑把なのだが、これは純粋なスケールモデルというよりもお手軽&暇つぶしのような性格を色濃くもっている商品だからなのだろう。 だが、侮ってはいけない。垂直尾翼は左右で膨らみが違う。風防の前はちゃんと三角形に切り落としてある。機首の機銃附近は別パーツにすることで深さを出している。エルロンのマスバランスはポチッと膨らませてあるだけだが、忘れてはいない。“ちゃんと知っているよ”と分ったうえで、このように造っているだけの製品なのだ。




 さてこのキット、相当数を打ったのだろう、金型が疲労していた。主翼上面の一部がゴトゴトしており、深い筋彫りさえも消えているところがあった。防燼フィルターは芋虫かと思うほど崩れている。主翼下面パーツはと見れば、ひどく垂れ下がって硬化していた。いつものように気軽に逆に曲げて補正したら「パキッ」と2つに割れてしまった。 それならば、と、もう1か所折って3分割にし、上面の1か所を折って接着しなおし、何とか真っ直ぐに見えるように繋いだ。もう片方も同じように「パキッ」「パキッ」と折って補正・・・こうなると、私の好きな「マッチの無塗装風仕上げ」は難しい。普通に色を塗ることにする。




 単純な部品構成なので、組んでいけばOKだ。金型が崩れたところは、削ったり深く彫りこんだりすれば整形完了、どうってことない。後胴の輪切り状の筋彫り本数が少ないので、筋の間に各1本を追加しておく。実機の数と違うかも知れないが、数える人はいないだろう。 水平尾翼は難があり、そのままでは前進翼ぎみになり、エレベーターの筋彫りが左右真っ直ぐにならない。もちろん、改修せずに接着。言わなければだれも気にしない。そんなことよりも、このキット、上反角がイイ感じでつく。WWⅡ時代の戦闘機らしい角度だ。これだからマッチは侮れない。




 塗装はルーマニア軍にした。キットのデカールにこれが入っている。メーカーのマニア感覚を濃くだした選択で、これはハンパではない。さて、自分の塗りはというと、黄色はガンダムカラーの「イエロー(2)」にした。これはどうも赤すぎた。そこにあったから塗ったので、まあ致し方ない。 上から薄く「黄色」を塗り重ねて雰囲気を出した塗装に見せかけてごまかす。上面の2色、下面の色も、そのあたりにあった、それらしい色を塗って終了。つまり、色考証などまったくしていない。それで良いのである。




 さて、完成。
 機首が弱いナぁ・・・、背中のカーブもなぁ・・・、とか、思わないではないが、ちゃんとメッサーに見える。まあ、これでいいんじゃないの。プラモデルは正確であることも素晴らしいが、テキトウでもよいのである。
真剣にとりくまなくても違反で逮捕にはならないのだ。マッチもユルいし、私もユルユルで、出来上がればそれでいい。だれがどう見てもメッサーである。
※蛇足だが、私は「Me」でないと、ピンとこない。


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