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ユンカースJu-88A-4 (レベル 1/72)
by
田口博通 Hiromichi Taguchi
飛行機プラモデルの製作
レベルの双発爆撃機Ju-88の古いキットを2年ほど前 幸運にも入手できました。それも日本版の貼り箱バージョンです。素晴らしいタッチで、艦船攻撃中のJu-88が描かれています。組み立て説明書は、橋本喜久男さんの筆による日本語説明書で、そのオリジナルはありませんでしたが、コピーをつけていただいていました。
完成した後で、さー、この原稿を書こうと説明書をもう一度良く読むと、箱絵の奥の爆弾投下中の3Z+DKがA-4で、手前のF6+ALはD-1偵察型とのこと。
ところが、箱絵の2機はてっきり同じ部隊のA-4型だと思い込んでしまっていて、3Z+DKにも機首にD型と同じ部隊マーク(人物)を貼っていました。
箱絵
Ju-88の1/72キットは、レベルだけでなく 各社から良いキットが発売されています。
しかし、昔、作りきれなかったことのリベンジもあり、とにかくレベルのJu-88をキットあるがままの姿で完成して見たかったのです。
このレベルのキットは、1960年代の典型的な凸ラインモールドですが、それなりに繊細です。エルロンとフラップは金属タッチで、リベットが。水平尾翼の昇降舵にはファブリックの彫刻が刻まれています。また、エンジン内臓がサービスされ、その気になればカウリングカバーを外して、後で見ることができます。
コクピットもごく簡素な部品構成ですが、この時代のものとしては充分でしょう。キャノピーの枠が多いので、機内はほとんど見えませんので、シートベルトの追加もしませんでした。爆弾は大型4発搭載で、ごつごつしたドイツの双発爆撃機の雰囲気が目の前に再現されます。
モールドのへこみや、機首上下部品のすきまは、瞬間接着剤やフィニッシャーズのラッカーパテで埋めます。機首上面の後で割れそうな部分は裏からプラ板で補強をしていきます。
また、最近は、主翼取付け部の胴体内側にも、プラ棒とプラ板で補強を入れ、主翼上半角が出るようにしています。
塗装はMrカラーを使い、ドイツ標準折れ線迷彩を筆で塗っています。塗り分けラインがはっきりしているので、テープでマスキングすると簡単です。
油彩でウエザリングをして、黄ばみながらも何とか使えたデカールを貼った後で、つやけしクリア(No30フラットベース+No.46クリアを混ぜたもの)を吹き各色の艶を揃え、デカールを保護しています。
筆塗を本格的に始めたのは実はここ数年のことですが、エアブラシでは作りきれなかった機種も容易に完成するようになり 快感です。
また、プラモデル完成への心理的な壁が低くなったことも確かです。完成数が増え、未完成病から抜け出すことができました。
「全体を均一に、ミスなく作らなければならない」という強迫観念から抜け出したら、プラモ作りが忍耐のつらい修行から、楽しみへと変わりました。
機銃とダイヤモンドのようなキャノピーをつけて爆弾を搭載すれば完成。ピトー管や胴体後部下面アンテナを付加すれば、もっと完成度が上がりますが、それは、後々のお楽しみです。そこまでする場合は、脚のブレーキパイプも追加しなければなりませんね。
レベルのキットは胴体が細いといった評があることは知っていますが、そんなことは気になりません。あるがままの完成品を目の前にすると、ごつごつとした雰囲気がステキです。特に機首付近を下から見上げた時の造形美が素晴らしいと思います。
Ju-88が別の表情を見せるのは、斜め後方から見た時です。A-4型は主翼端が延長されているため、ごつさが消え、繊細な飛行機に見えます。
もっとも、戦争では容赦をしないイギリス人はためらいもなく、機銃弾を浴びせ、撃ち落としたことでしょうが。
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