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  温故知新シリーズ第19弾

F7U-3M カットラス (レベル 1/61)

by ヒサマロ
飛行機プラモデル製作




 どうもヒサマロです。今回の温故知新シリーズはレベル1/61のF7U-3M カットラスを取り上げさせていただきます。このキットは数年前にレベル・クラシックスとして再販されたのでお持ちになっている方もいらっしゃると思います。
今回私が製作したのは1961年にフェイマス・エアクラフト・シリーズとしてキット番号H-171として再発されたものです。
もとは1953年にレベル最初の飛行機キットとしてF-94などと一緒にF7U-1として発売されましたが、実機同様1954年に金型改修してF7U-3にアップデートされたものです。




 中学生のころ雑誌でF7U-3の実機写真を初めて見た時その前衛的なフォルムにすっかり魅了されてしまいました。何とかプラモデルで立体化したものが欲しいと思いましたが、入手できるのはリンドバークの1型のみでした。これは全然ピンときませんでしたね。私が欲しいのは3型なんですよ。それでいろいろと調べてみるとどうやらレベルで発売されていたことが分かりましたが、60年代後半では影も形も見ることが出来ない幻のキットになっていました。その後西ドイツのエアモデルからバキュームフォームの3型が発売されて購入したのですが、私の技量では到底完成できるものではありませんでした。 大人になって大分経ってから夢にまで見たレベルの3型を入手できたのですが、今度はレア度の高い絶版キットなのでもったいなくて作れない状態になってしまいました。そのうちにフジミから1/72で素晴らしいキットが発売されるのですが、そのころには重い未完成病にかかっておりストックばかりが増えてゆくという負のスパイラル状態でした。したがってこのキットも押入れの奥にしまいこまれたままずいぶんと時が経ってしまいました。今回やっと封印がとかれる時がやってきました。前置きが長くなってしまいましたね。




 さて、キットを見てゆきましょう。パーツ総数は35個で成形色はなぜかダックエッグ・グリーンのような色をしています。全体にぼつぼつとごついリベットが打たれています。主翼などは結構波打っていますが、これを全部修正しようとすると元のモールドが全部なくなるので適当なところで妥協します。 例によってコクピットは素晴らしい彫刻のパイロットとシート、計器盤、床などがワンピースで成形されているものだけです。丁寧に塗装してあげましょう。胴体はいつものように黒く塗っておしまい。3型はキャノピーが大きいので中がけっこう見えます。




 そんなわけで今回はジャンクデカールよりみつくろってそれらしい計器盤を貼り付けておきます。エアインティークよりジェットノズルまで筒抜け状態なのでプラ板でそれらしく目隠しをしておきます。コクピット直後に錘を結構入れておかないと尻もちをつきますのでご注意を。ここで左右分割の内翼と一体になった胴体を接着します。外翼は上下分割で垂直尾翼の基部も一体モールドになっています。外翼を先ほどの組んだ胴体に仮組してみると大きな隙間やガタが出来るので削り合わせをしっかりしてできるだけ隙間を減らしたら接着して、溶きパテを隙間に流し込んで整形します。 実機の内翼にあるエアブレーキには大きなヒンジが2個ずつあるのですが、キットでは省略されています。結構目立つ所なので私はハセガワの1/72ファントムの空戦スラットの基部パーツが余っていたので転用させてもらいました。その後キャノピー、垂直尾翼、ジェット排気コーン部分を接着します。やはり隙間やガタがでるので出来るだけモールドを消さないよう整形します。これで基本形が出来上がりましたので全体塗装にかかります。




 私はジュラルミンギラギラの方がカットラスらしく感じるので全体をまずミスターカラーの8番シルバーで筆塗りします。実機写真を参照にメタルカラーのクロームシルバー、アルミシルバー、ステンレスなどで塗り分けて行きます。そしてレドームと主翼のウオークウエイをジャーマングレーに塗ります。 マーキングはデカールは当然使用できる状態ではなかったので空母フォーレスタル搭載のVA-86サイドワインダーズをチョイスしてブルーと白を垂直尾翼に塗りました。また、スケールも半端なので他から転用できるデカールもありません。それで機種のモデックス以外は国籍マークも含め手書きに頼らざるおえませんでした。後はあらかじめ組んでおいた脚関係とミサイルなどを接着してこれにて完成!




 どうです堂々としたカットラスができあがったでしょう?大きさ的には1/48単発の大戦機といったところで、ほど良い大きさですね。62年前のキットに細部をどうこう言えるものではありませんが、さすがレベル印は実機の雰囲気をつかむのがうまい! フジミのキットにはなかった胴体下のミサイルパックもついているし、私の持っているカットラスのイメージを裏切りません。これですよ私が求めていたものは。このキットのことを知ってから47年の月日が流れ、今やっと羽ばたいてくれました。毎日眺めては至福の時を過ごしています。





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