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飛行機プラモデルの製作

 Fw190-D9 (リンドバーグ 1/72)

  by 加藤 寛之




 私が始めてリンドバーグのキットを見たころ、そのころはキット評が厳しい時代でリンドバーグ製品の評価は低かった。今、このキットを見ると、私好みだと分る。簡単なのだ。 総部品点数、25個。お人形さんは使わないし、脚収納時用の半分のタイヤ2個は使わないので、マイナス3個の22個で出来ることになる。そのかわり細部描写の省略も多いし&あんまり似ていないのだけれども。




 最初に主翼上下パーツを、左右翼共に接着する。軽く接着面を均し、たっぷりの接着剤で合せる。左右一体1パーツの水平尾翼を左右胴体に挟んで、胴体の左右パーツを接着する。水平尾翼の周りある多少の段差は、瞬間接着剤を3回流し込んで埋める。この胴体に主翼を接着するのだが、ここにもちょっと隙間が生じる。これは主翼にある差込み板を切り取って均せば、きれいに合う。面と面が合って充分な接着力が得られるので、これで強度も問題ない。飛行機の形が出来た。実はこの作業は5月2日の朝のことで、この日は1時間早く目覚めてしまい、寝るまでもないのでプラモデルの時間とした。これで出勤、帰宅したころには接着剤が乾いているはず。  帰宅し休んでから、作業再開。接合面を削って均し、消えた凸モールドはカッターの刃で筋を引いておく。よく見ると(最初から知っていたが)機首上面の機銃溝を完璧に省略している。Pカッッターで深い溝を彫っておく。これでは溝の幅が狭すぎるのだが、そもそも私は太さなんて気にならない。あればイイんだ。機首右面にある吸気口は大雑把な出っ張りで、その全面に輪状のパーツを貼って作る仕組み。出っ張りの付け根を僅かに切り込んで多少はマシな形にする。カウルフラップの溝を深くし、胴体に接着。胴体と一体にした方が塗装を揃えられる。尾輪も接着。ここで風防を載せてみる。角形に凹んだ風防取り付け部分に何もないので、前方にはフード、背部には椅子の上部にランナーの切れ端を接着して追加工作、全体にタイヤブラックを塗っておく。風防パーツはその後で接着。ほかにも、動翼にタブを付けたり、翼端燈を作ったりする。




 翌朝は5月3日で休み。朝、30分ほど脚柱やタイヤ、プロペラといったパーツのバリ取りと整形をする。そして、SLBの定例展示会に行く。ヤボ用があり、午後に会場を離れる。
 自宅に帰って、塗装開始。モデルアート増刊号「フォッケウルフFw190D&Ta152」(№336、平成元年)を見て、色と上面の塗り分けを確認、似たような色で塗る。インクスポット(モットリングじゃないぞ、私は)は筆で色をポツポツと置き、その周りを色が付かないくらいに希釈した下地色で溶かすようにボカす。均一にしないことと、偶然でなく意識してボカすことが大切。
そして“マア、いいか”の気持ちでやる。なぜって、気にするのは自分だけで、ほかの人は自分が思っているほど見ない(と、思う)・・・な~んて思いながら、全体塗装は終了。小物や排気管みたいな所も全体塗装の合間に塗っておいてので、あとは組み付けるだけ、・・・待てよ、胴体後部が寂しいな、ということで、白黒の帯をテキトウに塗る。いかにもイイカゲンに塗った様子が分るが、気にしない。組み付けでは主脚がグラグラだったので、油粘土の玉を使って所定の位置で支え、翌朝まで待つ。つまり、寝る。




 翌朝、デカールを貼る。もちろん古いのでキットデカールは使えず、その辺りにあった余りデカールを貼る。デタラメの赤い「N」がカッコいいな。機銃とピトー管は真鍮線。ちょっと長めにして見栄えを良くする。下面にも真鍮のアンテナとプラパイプを切断しただけのループアンテナを付ける。 これで完成だ。5月2日の朝に作り始めて、出勤と展示会参加もして4日朝に完成、簡単なプラモデルは楽でいい、精密・正確よりも、私は「簡単」が好きだ。私の中で、リンドバーグの評価は高い。





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