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特集 複座練習機

CT-133 Silver Star Mk.3 (Hasegawa1/72)

by Kiyoshi Iwama(ひやめし会)
飛行機プラモデルの製作




 ツーシーターのジェット機といえば、やはりT-33が一番に思い浮かびます。その双子の兄弟ともいえるCanadair CT-133 Silver Star Mk.3を作ってみました。ハセガワのT-33A(1/72)にModel DecalのNo.17からT-33 Mk.3のデカールを適用しています。CT-133は、多くの西側諸国で練習機として愛用されたLockheed T-33A “Shooting Star”を、カナダのカナデア社がライセンス生産した機体です。外観上はT-33と見分けがつきませんが、ライセンス生産に当たり、エンジンをアリソンJ-33からロールス・ロイス ニーン10に換装し、呼称もCT-133 “Silver Star”と変更されました。 カナデア社では656機のCT-133が生産され、Mk.3はその最終型となります。練習機ながら機動性もあり、カナダ空軍のアクロバット・チーム”Red Knights”でも使用されています。カナダ空軍では1976年にCT-133の練習機としての用途を終え、一部が連絡用、あるいは標的曳航用などの任務機として使用されてきました。しかしながら、それらの機体も2005年にはカナダ空軍から完全リタイアとなりました。




 一方ハセガワのキットですが、その誕生は古く1960年代まで遡ります。その後、箱絵替えやデカール替えを繰り返しながら販売されてきましたが、最近では店頭で目にすることはありません。そんな古いキットではあるのですが、繊細なパネルライン(勿論凸彫ですが)や全体のシルエットは、非常に好感の持てるものです。しかしながらいかんせん金型の劣化はどうにもならず、モールド表面の傷や一部部品の型崩れ、部品間の相の悪さはやむなきものとあきらめざるをえません。しかし部品点数の少なさは、それを補うものがあります。  工作に最も時間をかけたのは、インテイク部品を胴体に嵌め込んだ際に生じる隙間の修正と円形から崩れたジェット排気口を収める、胴体尾端形状の修正でした。また貼り合わせ部の整形時に接合部のパネルラインが消えるため、パネルラインを凹状に彫りなおすことにしました。本数もそれほど多くないため、労力はそれほどかからなかったようです。そうして胴体と主翼、尾翼までを接合し、接合部を整形して塗装へと工程を進めました。また翼端で目立つタンクについても接合部は目立たないように修正し、一部パネルラインを彫りました。




 塗装は、機体全面がシルバーで、Mr.カラーの8番を吹き付けています。また主翼端と水平尾翼、そして翼端タンクの外側を蛍光オレンジで塗装しました。その他の主なところは、ウインドシールドとアンチグレア、翼端タンクの内側、そしてウォーク・ウェイをフラット・ブラック、機首レドームをセミグロス・ブラック等で塗っています。 塗装後デカールを貼り、胴体に翼端タンクを取り付けた後、半ツヤクリアーでオーバーコートしています。最後にキャノピーや脚など小物を取り付ければ完成です。



完成したCT-133 Silver Star Mk.3



  古いキットではありますがしっかりとCT-133の形状を捉えています。またカナダ空軍のマークが何か新鮮に映りました。


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