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特集 偵察機&観測機

(Photo)  フォッカーの馬草 RAF B.E.2

by  コルディッツ
博物館写真

 1915年夏、ドイツ軍はプロペラ同調装置付き機銃を機首に装備したフォッカー アインデッカーを戦線に投入し、多数の連合軍偵察機を撃墜します。なかでも鴨になったのがRAF(王立航空機工廠)の製造したB.E.2でした。
 ジェフリー・デ・ハビラントの設計した機体は、安定性が良く、写真撮影機向きで取り扱いの容易の、平時には最高の機体だったと思います。
 しかし運動性、速度、上昇能力は劣悪な上、前席に偵察員兼射手、後席にパイロット、防御火器の7.7mmルイス機銃を前席と後席という配置だったので、 たちまちフォッカーの餌食になってしまったものです。
 実機はノルウェー空軍博物館にe型が、また英王室空軍博物館(ヘンドン)のグラハム・ホワイト・ファクトリーにはb型のレプリカが展示されています。
 ヒコーキの拝観を始めた当初は「レプリカ」は避けていましたが、レプリカ機の制作にかける関係者の意欲を見ているうちに、レプリカも悪くないと思うようになりました。特に第一次世界大戦の機体などは、戦時乱造の残存機よりも、設計図面等の資料に基づくレプリカ機の方が、正確なような気がしています。
 しかし、まさかこのタイミングでエアフィックスが「フォッカーの馬草」をニューキットで出すとは、思いもよりませんでした(笑


RAF B.E.2e  No131
 ノルウェー空軍博物館(ガーデモエン)にて   2012年8月撮影
 展示機は1916年に製造され、英国空軍ではA1380のシリアルナンバーが
付与されていました。1917年9月5日にノルウェーに輸出され、最初は59の
ノルウェー陸軍航空隊のナンバーでしたが、1918年に131に変更されました。
 ノルウェーでは偵察機と練習機として使用されました。





前席の偵察員兼射手が、後席のパイロットの頭越しに、機銃を撃つという
発想ができるのは英国人だけのような気がします。





RAF B.E.2b   No687
 王室空軍博物館(ヘンドン)にて       2016年4月撮影
 687号機は、1915年4月26日に独軍占領下の北フランスの鉄道駅の空爆に
成功しました。この功により空戦で初のビクトリア・クロスがペアに叙勲されて
います。レプリカはこの空爆時を再現したもので、100ポンド爆弾を搭載してい
ます。爆弾搭載時はオーバーウェイトになるので、偵察員と機銃を下しますが、
本空爆行では偵察員も同乗したようです。




















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