「強風」までのつなぎとして零戦に零式水上観測機のフロートを付けてみたら、世界一優秀な水上戦闘機になってしまった、というのですから、この零戦という飛行機の潜在性能は計り知れません。作製した「佐世保航空隊」所属機については、灰白塗装と二色塗装が比翼する鮮明な写真が残されており、本機の派生型とは思えないその美しさを今の世に伝えています。
キットは今回紹介する製品の中では唯一の「プラモデル」で、その正確な造型と繊細なモールドは1/144の老舗SWEETの面目躍如です。 |
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しかしながら、価格が高い、外箱なしの吊し売り、不親切な塗装解説、座席だけのコックピット、ピトー管もなし、そしてなにより、デカールに日の丸が付属しない(別売り)、というコストパフォーマンスの悪さに、一般の方にはとてもオススメできる商品ではありません。やはり「プラモデル」というのは、とりあえず購入したキットだけで最低限の完結を見うるべきものでありましょう。それでも、どうしても1/144で二式水戦を、という方には、3種類ほどあるフィギュア既製品の中では<エフトイズ ウイングキットコレクション Vol.15>の二式水戦がいちばんスッキリしていて、よろしいのではないかと思います。 |